【日本ハム】野村佑希「何かをガッと変えないと」自分の必要性を疑い危機感、巻き返しへ
日本ハム野村佑希内野手(24)がエスコンフィールドでの秋季キャンプ最終日の10日、捲土(けんど)重来の思いを込めた手締めのあいさつを行った。 選手会長の松本剛外野手(31)から指名を受け、選手らの輪の中心となったマウンドへ登壇。覇権奪回へ自覚を持ったオフを過ごすことを呼びかけて一丁締めを行った。自身にとっても25年シーズンは背水の陣。今オフは打撃の動作解析など新たな取り組みを行って巻き返しの準備を図る。 ◇ ◇ ◇ 野村がエスコンフィールドの中心で強い決意を叫んだ。「来年はリーグ優勝、日本一になるために、1人1人が自覚を持ち、シーズンオフを過ごしていきましょう」。キャンプ手締めのあいさつ。選手や首脳陣らがつくった輪のど真ん中で、力強く言った。 巻き返しの思いを込めた。「オフは自分次第。しっかりと準備をして2月1日にキャンプインした時にいいアピールができるよう、自分自身に言い聞かせるように言っていた」。今季は同世代の万波、田宮、水野、水谷らが活躍する中で、もがき苦しんだ。「自分がいない状態で(チームが)勝てば勝つほど、このチームに対して自分の必要性を疑うようになっていた」と危機感しか残らなかった。 そこから生まれ変わる1歩目の背中を押してくれたのは、似たような経験がある選手会長だった。手締め役を勧めてくれたのは松本剛。毎年1月に沖縄・伊江島で合同自主トレを行う先輩は「僕は同世代が先に活躍して悔しい思いをした時もあった。ジェイ(野村)は今年そういう気持ちがすごい強かったと思う」。何かのきっかけで変われると信じ、大役を任せていた。 期待に応えるために、野村も「このままじゃダメだと分かっている」。今オフは打撃面では外部施設で動作解析を初めて本格的に行う予定。守備面でも内外野の練習メニューを谷内、森本両コーチからアドバイスをもらった。「何かをガッと変えないといけない。結果を出さないと、このチームでプレーができなくなると感じた1年。もうそんなにチャンスはない。しっかりつかみ取れるように」。来季は勝負の1年。自覚を持ってオフを過ごす。【木下大輔】