「老人ホーム選び」は50代から始めないと遅い!老後に笑う人と泣く人の決定的な差とは
「介護付き」は、要介護3以上の人向けです。看護師が常駐していて、介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設になります。食事、排泄、入浴などからリハビリ、リクリエーションまであり、3人の入居者に1人の割合で介護ヘルパーがいます。 あまり施設を転々としたくない人は、要介護が軽度のときから入居できますが、認知症や寝たきりの入居者も多く、以前の記事でお話した筆者の父のように、自分とのギャップを感じて入居を嫌がるケースも多々あります。 ● 「入居金なし」の メリットとデメリット 「介護付き有料老人ホーム」は、たとえば東京都町田市の町田駅から近い施設だと、安くて月20万円です。これには介護保険サービスの1割~3割負担が含まれていて、固定額です。高いものだと、ベネッセグループが運営するような、入居金数百万円、利用料月20万~100万円で24時間ケアが受けられる施設もあります。 老人ホームの入居金は数百万円から数千万円まで幅がありますが、最近は「入居金なし」も増えています。ただし、入居金として前払いすると、その分月額の利用料を安く抑えることができます。逆に入居金がない場合は、月額の費用が割高になります。入居金は前払いとして、想定した入居期間の間に一定の割合で充当され、3年から10年で「償却」されることが多いです。もし期間の途中で退去することになれば、残りの金額は返還されます。 よく退職金を使って一括で入居金を先に払う人がいます。そのほうが相対的に安くなると考える人もいますが、実はそうとは言い切れません。「入居金なし」の場合、「入居金あり」と比較するとだいたい5年目の償却期間までなら費用があまり変わらないところが多いようです。施設を決める前に、よく計算することです。 「住宅型有料老人ホーム」の入居者の中には、特養(特別養護老人ホーム)の空きを待ちながら要介護5になるまで入居する人もいます。比較的元気な入居者が多いので、おしゃべりをしたりして楽しく過ごせますが、施設によって介護ヘルパーの人数が少ないところもあります。その点「介護付き」のほうが医療設備は充実しています。どの場合も、安い特養を申し込み、空きがでたら移転する入居者が多いので、そのような人は「入居金なし」でもいいのではないでしょうか。