「老人ホーム選び」は50代から始めないと遅い!老後に笑う人と泣く人の決定的な差とは
● 自炊が難しくなったらどうする? 「サ高住」で何より安心なサービスとは では、自分で料理ができなくなるほど介護が必要になると、どこにいけばいいのでしょう。 要介護のレベルが進むと、指が震えたり重たい荷物を持てなくなったりして、スーパーに買い物にも行けなくなります。その際は宅配サービスと契約する必要が出てきますが、「サ高住」(サービス付き高齢者向け住宅)なら、食堂や宅配弁当サービスがついているところが多いので便利です。 わざわざ友達と約束して外食するのも、毎日となると大変です。住んでいる人と食事できれば会話のチャンスも増えます。ある調査では、食事を楽しめると栄養状態が良くなったり、誤嚥性肺炎などのリスクが下がったりするといった利点があるそうです。自炊で堅い食材を買わなくなったり、好きな食材ばかり選んで栄養が偏りがちになったりすることもありません。 「サ高住」は都道府県単位に認可・登録された賃貸住宅ですので、安否確認が義務付けられている点はとても安心です。介護や看護の書門職員が常駐しており、緊急時には医療機関と連携して対応してくれます。 家賃は介護を受ける種類によって変わりますが、平均で15万円です。たとえば40平米余りの施設では、東京都豊島区の椎名町駅から500メートルで15万円弱、50平米余りだと東京都町田市の町田駅から5分の施設で21万円です。敷金にあたる一時金の平均も25万円でそれほど高くありません。光熱費、食事代などが含まれていることを考えると、比較的安く、年金で払える範囲の地域を選べる方法もあるでしょう。 軽度の要介護でも入居できますが、公的保険の介護保険が1割負担で要介護3の場合、月3万円と1万円あまりのオムツ代が追加されることになり、合計20万円近くになります。要介護になるとその都度追加で払う料金が増え、かえって高くなることが多くあります。さらに、介護に対応している施設数は2割程度と少ないので、待機期間も1年以上かかります。 ● 費用は高いがやはり安心 民間有料老人ホームの「2つ」の選択肢 そうなると、本格的な介護が必要になったときには、やはり民間の老人ホームに移動するのが現実的です。一旦、シニア向け賃貸住宅やサ高住に住むにしても、早い段階から民間の有料老人ホームを見学しておくことをお勧めします。民間の老人ホームには、「住宅型」と「介護付き」があります。 「住宅型」は、自立している人や要介護3までの人が入居できます。ただ、追加料金がかかるシステムなので、状態が悪化するほど「介護型」よりかえって高くなることもあります。例えば月額の料金は食事、光熱費が付いて月15万円だとしても、要介護3で1割負担の場合、3万円くらい追加されて18万円になります。