高校で孤立した井上咲楽が<3年で終わるから>とのアドバイスを素直に受け取れなかったワケ。「クラスのみんなから嫌われていると思い込んでいた。でも最後の最後に…」
◆先生たちが助けてくれた 焦る私を助けてくれたのは、学校の先生たちだった。スカウトキャラバンを受ける時、学校に許可を取っていたから芸能活動は校外活動として認めてくれていた。 「許可を出したのは学校だから、最後まで責任を取ります」と言って、補習を用意してくれたのだ。 私がよくわからない理由でサボったのも知っているはずなのに、担任の先生が中心になって補習を行い、卒業に必要な単位を取らせてくれた。 問題児すぎた自覚があるだけに、本当に感謝しかなかった。
◆クラスのみんなが用意してくれたサプライズ 高2の時の孤立から、勝手な被害妄想で“クラスのみんな”は敵、私のことは嫌いなんだと思い込んでいた。 だけど最後の最後で、全部ひっくり返った。 卒業式には仕事が重なって出られなかったけど、最後の補習を受けに学校へ行ったタイミングで、高3のクラスのみんながサプライズで1人卒業式を開いてくれたのだ。花束の他に卒業祝いのメッセージ付きの黒板アートまで用意されていて、「こんなに大事に思ってくれていたんだ」「みんなこんなにやさしく見守っていてくれたんだ」と気づかされた。 振り返ってみても、改めて感謝でいっぱいだ。 ※本稿は、『じんせい手帖』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
井上咲楽