中国・深センで日本人の男子児童が登校中、男に襲われて亡くなった事件で、中国政府は哀悼の意を示しつつ、「いかなる国でも発生する可能性がある」と述べました。岸田首相は事実関係について中国側にできるだけ早く説明することを求めるよう、政府内に指示したと明かしました。 　　　◇ 約3600人の日本人が暮らす中国南部の町、深セン。 記者（19日朝） 「児童が襲われたのと同じ時間帯の現場です。朝の通勤時間帯ということで、車通りや人通りが多くなっています」 多くの人が行き交う中、19日は登校する子どもたちの姿はありませんでした。

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小学5年生の日本人の男子児童（10）が18日に刃物を持った男に襲われた事件。男子児童は日本人学校から約200メートルの場所で、親と歩いて登校中に切りつけられたといいます。広州の日本総領事館によると、男子児童は腹などを刺されていて、19日未明に亡くなったということです。 深センで暮らす日本人は… 深セン在住の日本人 「最も平和だと思っていた町で、恐ろしい事件が起こった。子どもを育てている友達もいるけど、日本に帰って子育てした方がいいんじゃないかと、本気で考え始めるきっかけになる」 午後になると、児童が通っていた学校には、花を手向けに来た中国人の姿がありました。 献花に来た人 「これは反人道的なことだ。悲しすぎる」 献花に来た人 「すべての中国人が、日本人を敵視しているわけではない」 地元警察は、44歳の男を拘束したと発表しています。

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岸田首相は、今回の事件について… 岸田首相（19日午後3時すぎ） 「極めて卑劣な犯行であり、重大かつ深刻な事案であると受けとめている。このような事案は二度と繰り返してはなりません」 事件が起きた9月18日は、93年前に満州事変の発端となった「柳条湖事件」が起きた日で、反日感情が最も高まる日とされています。拘束された男の動機などは明らかになっていませんが、日本側は真相究明と詳しい説明を求めています。