「ミトマにドウアン、クボ…今は欧州で韓国以上の評価だ」トルシエが“世界トップ級”と断言「日本サッカーのエコシステム」その正体とは
2024年、W杯予選で圧倒的な強さを見せるサッカー日本代表。年明けのアジア杯ではベトナム代表監督として相まみえたフィリップ・トルシエに、今回も歯に衣着せぬ表現で評してもらった。〈全3回〉 【写真】「こ、子供の頃カワイイ」三笘12歳に久保13歳、「な、仲良し…」森保監督とトルシエが通訳なしでニッコニコ(昔はギラギラ)。「わかくてカッコいい…」黒髪の伊東純也22歳に敬斗16歳…日本代表レア写真を全部見る フィリップ・トルシエインタビューの第3回(最終回)である。 アジアカップ以降、アジアで無類の強さを発揮した日本は、10月にはFIFAランキング15位まで上昇し、11月も同じ地位を保っている。今日の日本の実力と実績を鑑みれば、妥当であると国内では受け止められているが、トルシエは現在の日本を客観的な視点からどう評価しているのであろうか。日本と世界的なサッカー大国とは何が違い、どんな差があるのか……。日本サッカーの今日と明日をトルシエが語った。〈全3回の3回目〉
ベスト8に到達できればW杯優勝も現実味が
――日本がFIFAランキング15位というのは妥当だと思いますか。 「一発勝負であれば、日本は世界のトップ5にも勝つことができる。しかしまだまだ努力は必要で、15位というのは名誉以上のものだ。素晴らしい順位だが、ヨーロッパや南米には日本以上に文化や歴史・経験のある国々がある。本当の意味で15位に入るためには、日本はW杯で準々決勝に進むことが求められるだろう。だから今の日本の具体的な目標は、壁を突き破って準々決勝に進むことだ。 たしかに日本には優れた選手が数多く存在し、FIFAランキングも15位まで上がった。唯一欠けているのがベスト16の壁を破ってベスト8に進出することだ。ベスト8に到達できれば、2050年までのW杯優勝という目標も現実味を帯びてくる」 ――見える景色も変わってくるわけですね。 「日本人のメンタリティ、選手や指導者たちのメンタリティ、成功を願う若い世代のメンタリティも変化する。スタッド・ランスやリバプール、レアル・ソシエダでプレーする選手たちの態度や行動ですら変わっていくだろう。 それは心理面だけのことではない。フィジカルや戦術、統一性や連帯感などの問題でもある。またそれぞれの頭の中の問題だ。なかなか説明が難しいが、たださらに先に進むためにまだ何かが欠けているのは間違いない」
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