「事実上の“分裂状態”にある」瑶子さま(41)はご不満、信子さま(69)は異例の独立も…? 三笠宮家はどうなるのか《百合子さま薨去》
皇室の慣例に倣えば信子さまが当主を務められるのが自然だが…
そんな三笠宮家が抱える難題とは、当主選びだ。当主については皇室典範などに定めがなく、各宮家に委ねられる。皇室の慣例に倣えば、三笠宮家の長男・寛仁さまの妃である信子さまが当主を務められるのが自然だが、 「彬子さまや瑶子さまが、宮邸を出たお母さまを当主として迎えるとは考えづらい。かといって彬子さまが当主となれば、お母さまを差し置いて娘が家を継ぐことになる。非常に難しい局面なのです」(前出・三笠宮家関係者) 実際、寛仁さま薨去にあたっては、寛仁親王家の当主選びに約1年の月日が費やされた。この時も、慣例に倣えば信子さまが寛仁親王家を継ぐのが定石だったが、「百合子さまも含めた三笠宮家の方々が全員反対された」(同前)こともあり、三笠宮家に信子さま、彬子さま、瑶子さまが合流されるという異例の決着を見た。 今回はどうなるのか。名古屋大学大学院の河西秀哉准教授はこう見通す。 「百合子さまの葬儀をめぐり、本葬に当たる『斂葬の儀』の喪主を務められるのは彬子さまです。そう考えると、彬子さまが三笠宮家の当主となられるのではないでしょうか」
お三方がそれぞれ宮家の当主になる可能性も
一方、皇室解説者の山下晋司氏はこう指摘する。 「彬子女王殿下が当主になった場合、信子妃殿下は世帯構成員になります。その場合、皇族方に毎年支給される皇族費は、彬子女王殿下より信子妃殿下の方が高くなります。法的な問題はありませんが、やはり歪な印象は拭えません」 そこで浮上するのが、お三方が全員独立されるという方策だという。 「現行法では、皇室経済会議で認められれば、未婚の内親王、女王も独立した生計を営むことが可能です。独立した生計を営む、すなわち宮家の当主になるということですが、お三方がそれぞれ宮家の当主になることが可能だということです。たとえば、彬子女王殿下が三笠宮家の当主に、信子妃殿下は寬仁親王家の当主に。さらに瑶子女王殿下も『瑶子女王家』の当主になる。そういう可能性もあると思っています」 当主となって変化するのは皇族費だ。皇室経済法や同施行法の規定によれば、現在の信子さまの皇族費は1525万円。しかし、当主となれば3050万円となる。彬子さま、瑶子さまが当主となれば、皇族費は現在の640万5000円から1067万5000円となる計算だ。 これに対し、ベテラン皇室記者はこう語る。 「お三方がそれぞれ『家』を名乗られると、事実上の女性宮家創設と見られ、世論の反発が予想されます。瑶子さま、信子さまも独立した生計を営まれながら、彬子さまを当主とする三笠宮家に所属されるのがベストなのでは」 専門家の間でも意見の割れる三笠宮家の当主選び。穏やかな決着を祈りたい。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年11月28日号