日銀・黒田総裁会見12月18日(全文3完)日本の株価はバブルではない
外為特会でのドル買い入れは問題ないか
時事通信:時事通信の【サトウ 00:57:38】です。ちょっと今回の決定内容と関係ないんですけども、ちょっとお尋ねしたいんですけど、一昨日、日銀、いわゆる外為特会からドルを買い入れるという発表をされました。最終的に財務省はそこで獲得した円貨というのを予算に盛り込まれた大学ファンドの原資にしようというお考えのようなんですけれども、昨今、政府と日銀との距離というのがいろいろと言われている中で、例えば今回の取引というのは、そういう観点でなんらかの問題があるのかないのか、ちょっと総裁のご認識をお尋ねしたいと思います。 黒田:結論を申し上げると、特に問題があるとはまったく考えておりません。日本銀行は国際金融協力とか、金融機関に対する外貨資金の供給に備えるために、一定の外貨資産を保有しているわけであります。今般、コロナ禍を背景に不透明感がまだ続いているということを踏まえて、そうした業務のより円滑な遂行に備える観点から、外為特会が保有する米ドル資金を60億ドル程度買い入れることによって、日本銀行の米ドル資金の保有額を積み増すということにしたわけであります。 外為特会では、この特会の保有する米ドル資金を本行の円貨と交換の上で、一般会計に、金の買い入れの対価を払うというふうに承知をしております。今回の取引はそうした双方のニーズが合致したという下で実現、実施したということであります。あくまでも先ほど来申し上げているように、日本銀行として外貨資金供給、あるいは国際金融協力のために、必要な観点から日本銀行の要請に応じて行ったわけでありまして、財政ファイナンスではまったくありませんし、先ほど来申し上げているように、今回の取引というのはそうした双方のニーズが合致した上で実施したということであります。 なお、その円資金をどのように使うかということは、それは一般会計の政府で考えるものだというふうに思っております。 共同通信:それではお時間になりましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。 (完)【書き起こし】日銀・黒田総裁会見12月18日