株式市場は活況 下半期は注目の新規上場企業はどこ?
国内の株式市場は、上場する企業がこのところ相次ぎ、活況を呈している。市場の好調が続いているだけに、上場する企業には、この機をとらえて多くの売却益を確保したい狙いがあるとみられる。東京証券取引所によると、今年上半期だけでも新規上場を果たしたのは25社。下半期はさらに増える見通しといわれるが、どんな企業が上場を予定しているのだろうか? 東京証券取引所のまとめによると、新規上場する企業の数は、2009年に10件、2010年に12件、2011年に20件、2012年に30件、2013年に57件と、4年連続で右肩上がりに増え続けている。今年も前年をさらに上回ると見込まれており、上半期(1~6月)だけで25社が上場している。大型の上場も目立っており、西武ホールディングス(4月23日)、ジャパンディスプレイ(3月19日)、日立マクセル(3月18日)などが注目を集めた。 では、今年下半期は、どんな企業が上場するのだろうか。大きく注目されているのがLINE(東京都渋谷区)だ。スマートフォン(スマホ)の普及に伴い、この数年で利用者が急激に伸びている無料メール・通話サービス。同社の資料によると、利用者は2014年2月6日時点で3.5億人を突破。2014年中に5億人を目標にしている。国内だけでも5000万人超が利用する。7月中旬、報道各社は、LINEが東京証券取引所に上場を申請した、と報じた。上場の時期は早くて11月で、時価総額は1兆円を超えるという。調達した資金で、一気に世界への展開を図る。 ただ、日経新聞などの報道によると、同社は米証券取引委員会(SEC)にも上場申請書類を提出した。上場する市場をどちらか一つに絞る可能性もあるという。 また、LINEと並び、リクルートホールディングス(東京都千代田区)の上場も注目されている。同社は、1960年の創業以来、上場せずに成長してきた。メディア事業や人材派遣など幅広く手がけており、2014年3月期の連結営業収益は、1兆1915億円で過去最高を記録した。今年10月にも上場が見込まれており、こちらも上場時の時価総額は1兆円を超える見込みだ。