大阪市の橋下市長退任記者会見【全文2】
8年間の戦いで一番手ごわかったのは?
司会:次、とまいりたいと思います。 朝日放送:ABCのキハラです。市長、長い間お疲れさまでした。 橋下:いえいえ。木原さん? 朝日放送:はい。 橋下:8年。間、ちょっと抜けましたけどね。 朝日放送:8年間、いろいろなものと戦ってこられたと思っております。組織、団体、個人、戦ってこられたと思いますけども、一番手ごわかった相手はなんでしょうか。 橋下:木原さん。 朝日放送:それは光栄ですけれども。 橋下:木原さん、オクダさん、朝日新聞、毎日、みんなメディア、いや、手ごわかったですけど良かったですよ。やっぱりそれは皆さんは住民の代表なんで、僕はもう全員と会話をするわけにはいきませんから、僕は繰り返し、これもメディア批判で、またこれはもう徹底的にいろんな機会があれば言っていきたいとは思いますけど、政治家なんかこれ、現代社会で、地方部だったら各有権者とコミュニケーション取れますけど、都市部においては無理な話で、メディアの皆さんがやっぱりこれはある意味、議会とメディアっていうのが有権者の代表で、そういう意味では大阪府政記者クラブ、市政記者クラブ、勉強してない記者も中にはいましたけども、でもやっぱりみんなしっかり勉強されて、いい指摘も受けて、その場で市政、府政、変えたこともあるし、議論を通じて自分の考え方を、これはちょっとあらためなきゃいけないなと感じたこともあるし、それはもう何が手ごわかったと言われれば、府政記者クラブ、市政記者クラブがそうだとは思いますけどね。 朝日放送:メディア以外ではいかがでしょうか。 橋下:いや、あとは手ごわいっていうのは別にね。なんか、けんかしてるわけではないですからね。 朝日放送:敵をつくりすぎたという気持ちは、今はないですか。 橋下:ないです。それはだって、敵をつくりすぎたも何も、だって物事何かやろうと思えば、それは行政の世界で改革をやろうと思えば反対する人が必ず出てくるから。だって改革なんていうのはこれ、補助金を、お金の使い道を変えるっていうことですからね。一番重要なことは予算の使い方を変えるっていうことですから、今までもらってた人にとっては、それは反対ってなる。当たり前じゃないですか。だからこれ、敵をつくりすぎたも何も、改革をやれば必ずそういう反発の声がどんどん出てくるっていうのは当たり前だと思いますよ。 だから今までは改革じゃなくて、予算与えたところはそのまま放置しておいて、高度成長時代は新しい財源を分配する政治だったんですよね。だから、これは朝日新聞や毎日新聞が言うように、対話と協調の政治っていうのが成り立ったんです。でも、これ、限られた財源の中で政治をやろうと思えば、必ずそこに反発が出てきて、絶対に認められない、この補助金の引き上げは認められないっていう、こういう主張が必ず出てくるわけです。これは敵でもなんでもなくて、改革をやるには当然生じうる、そういう事態だと思っていますので、僕は敵だともなんとも思ってないし、何か感情的に今、こんちくしょうと思ってるわけでもなんでもないですね。 それもだから、府政記者クラブ、市政記者クラブ、これは記者はこうやって、じかに議論をするんでね、僕も記者クラブも間違ってると思えば、ばーっと言っていけるからこうなんですけど、一番やっぱりこう、で、補助金の問題もこれは別に敵だともなんとも思っておりませんが、やっぱりあのコメンテーターたちですね、ええ。そこでまた、僕ね、どう評価されてもいいんですよ。大阪市政、大阪府政、ここが問題だ、あそこが問題だ、このやり方が間違ってるっていろいろ言うんですけども、一番腹立つのが何もやってない無駄な8年間だった。あんたのそのコメンテーター期間のほうが無駄だろって、思うんですよ。 無駄っていうのがこんな失礼な話ないですよ。僕は無駄って、それは間違ったこともあるかも分からないし、何かあったかも分からないけども、それでもやってきたことは間違いないんで、これを全部無駄だって言ったら、もう政治というかそれの全否定になりますよ。そういうことを平気で言うコメンテーターっていうものをメディアが使い続けるっていうこと自体について、そこだけは腹立つなっていう思いはしますよ。あとは別に感情的に何かということはないですけど。 朝日放送:ありがとうございます。