フルタイムのパートで働いているママ友。正社員になった方が「手取り」は多いですよね?メリットはあるのでしょうか?
パートとして雇用されながら、フルタイムで勤務する「フルタイムパート」。労働時間が長い分、収入が通常のパートよりも多くなりやすい点などが特徴です。 しかし、正社員の収入には及ばない印象を持っている方もいるでしょう。「それなら、正社員になった方がいいのでは?」と感じる方もいるかもしれません。そこで今回は、フルタイムパートと正社員の手取りの差や、フルタイムパートとして働くメリットをご紹介します。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある?
フルタイムパートと正社員の手取りの差
フルタイムパートの手取りを計算するにあたって、条件を以下に設定します。 ・給与形態:時給制 ・賃金:1113円/時間(東京都の令和5年度の最低賃金時間額) ・労働時間数:167時間/月(厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」より、従業員10名以上の企業に勤める正社員・正職員の平均所定内実労働時間) この場合のフルタイムパートの年収は、次の式から計算可能です。 ・1113円×167時間×12ヶ月=223万452円 ここから税金や社会保険料などが引かれ、手元に残るのは75~85%程度とされます。したがって、フルタイムパートの年間手取りは、167万2839円~189万5884円ほどと予測できるでしょう。 一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、従業員10名以上の企業に勤める正社員・正職員の平均所定内給与額は、月33万6300円です。なお、所定内給与額とは労働契約などで定められた支給条件・算定方法によって支給された現金給与額から、超過労働給与額を引いた額を指します。 したがって、1年間で受け取れる所定内給与額の総額は403万5600円、手取りに換算すると、302万6700円~343万260円となります。 以上より、東京都の最低賃金で雇用された場合のフルタイムパートの予測手取り額は、正社員よりも113万816円~175万7421円低いと考えられるでしょう。また、賞与などの手当においても、パートよりも正社員・正職員の方が手厚い企業もあると推測できます。したがって、実際の手取りの差はさらに大きい可能性があります。 ただし、ご紹介した各金額は、勤め先の規模や立地、労働者の学歴などによって変動する点にご注意ください。