若い頃のダイエットが骨折の原因に⁉知らぬ間に進行する女性の「骨粗しょう症」に注意!
Q.骨粗しょう症になりやすい人の特徴にはどのようなものがありますか
骨粗しょう症になりやすい人の特徴として、以下のようなものがあります。 ・栄養不足の人: カルシウムやビタミンD・タンパク質が不足すると、骨の密度や質が低下しやすくなります。タンパク質は骨の基盤となるコラーゲンの生成に重要で、不足すると骨の強度が低下します。 ・運動不足の人: 運動による適度な骨への刺激が、骨密度を上げたり低下を防いだりするのに有効です。そのため、運動不足も骨密度の低下を招きます。 ・痩せている人や20歳までにダイエットをした人: 骨密度は20歳ごろ最大値を迎えます。痩せている人やこの頃までにダイエットをした人は、骨密度のピークが十分に達しておらず、もともと骨密度が低い傾向にあります。その結果、閉経後や高齢期に骨粗しょう症を発症するリスクが高まります。 ・その他: 家族歴・喫煙・過度な飲酒・ステロイドの長期使用も骨粗しょう症のリスク要因です。
Q.骨粗しょう症は予防・治療できますか
骨粗しょう症は予防も治療も可能です。いずれもバランスの取れた栄養と運動が不可欠となります。 栄養面ではカルシウムやビタミンD・ビタミンKが注目されますが、骨の主要構成要素であるタンパク質の摂取が重要です。ビタミンDは食品からとる以外に、日光を浴びると体内で生成されます。 運動も有効です。歩行よりもジョギングやジャンプ・スクワットなど、骨に適度な刺激を加えるものがおすすめです。これらにより骨密度と骨質が向上します。 骨粗しょう症の治療では、骨吸収を抑える薬や骨形成を促進する薬などが使用されます。しかし骨密度が高くても、骨の柔軟性に欠けると病的骨折のリスクが高まるので、まずは骨質の改善が重要です。 教えてくれたのは… 鞆 浩康 整形外科医/オルソグループ会長。1975年、大阪府生まれ。高知医科大学医学部を卒業後、岸和田徳洲会病院や大阪市立大学附属病院で経験を積む。手技療法に強い関心を持ち、2004年12月24日にオルソグループを設立。「医療と健康を通じて、笑顔と元気を届ける」という理念のもと、「究極の医療グループ」を目指して活動している。 取材/文:山名美穂 編集:サンキュ!編集部 ※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
サンキュ!編集部