“ポイ活疲れ”した超倹約家が明かす「5つの落とし穴」 実は気づきにくいデメリットとは
ポイ活に落とし穴はないのか。自身の経験から、「ポイ活に疲れた人」に向けて情報を発信しているブログ運営者ののりさんに注意点を聞いた。AERA 2024年12月9日号より。 【写真】「30代前半で資産が4千万円に達した超倹約家のりさんの似顔絵」はこちら * * * のりさんがポイ活を始めたのは約20年前。「節約を語る上でポイ活は避けては通れない道」と考えたのがきっかけという。 「ポイントは現金と同じように使えるシステムに進化しているため、節約に直結するツールだと感じました」 「超倹約家」で「ゆるいミニマリスト」を自認するのりさんにとって、ポイ活の進化は魅力的に映った。しかし、ポイ活に熱中すればするほど意識に変化が生じていく。「ポイ活疲れ」だ。それは、財布の中にある多数のポイントカードの整理をしていた時に不意に訪れたという。 「しばらく使っていないカードの『ポイント失効の不安』や『提示し忘れた後悔』に突然さいなまれ、強い疲労感や虚しさに見舞われました」 のりさんは当時、ドラッグストアや交通系、近所のスーパーに至るまで計20以上のポイントを管理。最も効率的にポイントを稼ぐことに血道を上げ、その戦略を練るのに一日に数時間かけることもあった。 のりさんは「ポイ活疲れ」を経て、ポイントは「消費者のため」ではなく、「企業の売り上げをアップするため」にあると気づいたという。 「その前提条件を理解せず、多くのポイントサービスに手を出せば出すほど管理が行き届かなくなり、失効ポイントも増えてしまいます。あれこれ手を出しすぎないよう、ポイントはストレスなく管理できる範囲に抑え、企業から提示されるポイントサービスの誘惑を断ち切ることも大切です」 二つ目の落とし穴は「余計な買い物が増える」こと。のりさんは今年4月に始まった西武鉄道の「リピートプラス」のポイ活で実際、この経験をしたという。西武鉄道に月3回以上乗車すると最大5%還元、月16回以上乗車すると最大10%還元となる同制度。のりさんは計14回乗車した状況で月末を迎えた。 このため、本来乗車する予定はなかったものの、「あと2回乗れば5%還元から10%還元になる」と考え、220円区間を往復して10%還元(1カ月16回乗車)を達成した。一見お得に見えるこの判断には落とし穴があった。