【ステイヤーズS】血統から距離延長は問題なし シュヴァリエローズがスピードを生かして重賞連勝を狙う
血統解説:シュヴァリエローズ
・シュヴァリエローズ 母ヴィアンローズがフランス産馬のため日本での牝祖は母。同馬は競走馬としても実績があり、現役時にはノネット賞(GⅢ・芝10F)を勝利している。繁殖としても優秀でJRA・4勝のローズノーブル(父ディープインパクト)、JRA・3勝でOP馬のローズミラクル(父フジキセキ)などを輩出している。 ローズノーブルも繁殖としてJRA・5勝のジュビリーヘッド(父ロードカナロア)を輩出するなど、ファミリーとして勢いがあると言える。 フランスの牝系らしく芝適性の高さと鋭い切れ味が武器。シュヴァリエローズは元々スピードを生かして1600mから2000mほどのレースを主戦場としていた。ただ加齢とともに同様のカテゴリーで瞬発力を武器に勝負するのは厳しくなっていった。 今年から徐々に2000mから距離を延ばし始めると、抜群の折り合いと瞬発力を再び生かせるようになった。今回は初の3600mという超長距離戦になるが、距離延長は歓迎で問題ない。ここで勝ち負けして有馬記念や来年の天皇賞(春)といった長距離GⅠへ駒を進めてほしい。
Cアナライズはシュヴァリエローズを推奨
今回のCアナライズはシュヴァリエローズを推奨する。今回はメンバーレベルが高くなく、上位人気になる可能性は高いが、それだけの実力を持っているのは間違いない。 前走で長距離重賞の常連であるディープボンドに勝利しているのも好材料だ。本馬はディープインパクト産駒だが母の血統構成を考えればこの距離も問題なく、むしろ新たなステージへと進むキッカケとしたい。 【ライタープロフィール】 貴シンジ 競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
貴シンジ