ハスクバーナ「ヴィットピレン401」 2024年型は400ccシングルロードスポーツの資質に感心!!
主要部品はKTM「デューク」シリーズと共通
一昔前はオフロード専門というイメージが強かったのですが、近年のハスクバーナ・モーターサイクルズはオンロードの世界でも確固たる地位を獲得しています。当記事では2024年型で大幅刷新された「VITPILEN 401(ヴィットピレン401)」の試乗記を紹介しますが、本題に入る前に、同社のオンロードの世界における躍進を支えてきた、「PILEN(ピレン)」シリーズの概要を記したいと思います。 【画像】ハスクバーナ「VITPILEN 401」(2024年型)を画像で見る(24枚)
まずはその種類ですが、2018年のデビュー当初から、生粋のオンロードスポーツである「VITPLEN(ヴィットピレン)」と、スクランブラーテイストを感じる「SVARTPLEN(スヴァルトピレン)」の2機種を展開してきました。モデル名の「VITPILEN」はスウェーデン語で「白い矢」、「SVARTPLEN」は「黒い矢」を意味しています。 そして各車の特徴は、「ヴィット」=セパレートハンドル+キャストホイール、「スヴァルト」=バーハンドル+ワイヤースポークホイール……という分かりやすい時期があったのですが、近年の「ヴィット」は低めのバーハンドルを採用していますし、「ヴィット」でもスポークホイール車、「スヴァルト」にもキャストホイール車が存在します。とはいえ、「ヴィット」が運動性能重視性、「スヴァルト」が日常域重視という住み分けは、当初から変わっていないようです。 続いては開発ベースと排気量の話で、「ピレン」シリーズ全モデルの基本設計は、同じグループのKTMと共通で、「ヴィットピレン401/250/125」は「390/250/125デューク」から、「ヴィットピレン801」は「790デューク」から、すでに販売が終了した「ヴィットピレン701」は「690デューク」から、主要部品の多くを転用しています。なお、既存の「ピレン」シリーズ各車のエンジンが単気筒だったのに対して、「801」では並列2気筒を搭載しています。 では2024年秋の時点で、ハスクバーナが日本市場でどの「ピレン」シリーズを販売しているのかと言うと、「ヴィット」は401の1機種、「スヴァルト」は801/401/250/125の4機種です。ただし125は2023年型の継続販売で、401/250と共に大幅刷新が行なわれた2024年型は国内に導入されていません。