【ラグビー】オーストラリア代表がウエールズ代表に25-16で勝利。シュミットHC初陣で白星。ウエールズは史上初の世界ランク10位圏外に。
アリアンツ・スタジアム(シドニー)で7月6日にオーストラリア代表とウエールズ代表のテストマッチがおこなわれ、オーストラリアが25-16で勝利した。 23年ラグビーW杯後に退任した現日本代表HCのエディー・ジョーンズ氏の後を継ぎ、オーストラリア代表”ワラビーズ”を率いるジョー・シュミット氏の初陣となったこの一戦。これまでテストマッチの出場記録のない、7名の選手を登録していた。 一方のウエールズは、W杯からウォーレン・ガットランドHCが継続して指揮を執る。今年2月から3月にかけて開催された「シックスネーションズ」では21年ぶりの全敗を喫していた。 先制したのはウエールズ。前半3分、敵陣10mライン付近でのオーストラリアの危険なタックルにより得たペナルティでショットを選択。SOベン・トーマスが成功させ3-0に。 7分にはオーストラリアがゴール前まで攻め込んで、相手のホールディングにより獲得したPGをSOノア・ロレシオが決め、同点に追いつく。続く15分にはセンタースクラムでウエールズのコラプシングを誘ったオーストラリアがPGを沈め、6-3で逆転した。 20分にはオーストラリアがペナルティで敵陣22mエリアのラインアウトを得てから右サイドに展開。ライン際の攻防を制し、PRタニエラ・トゥポウがトライ。コンバージョンも成功させスコアを13-3とした。 食らいつくウエールズは敵陣ゴールライン目前まで攻め込み、モールでの反則を重ねたオーストラリアがペナルティトライを献上し、10-13に。この後スコアは動かず、前半をオーストラリアの3点リードで終える。 後半開始からウエールズがオーストラリア陣内に攻め込む。ノットロールアウェイのアドバンテージが出る中、FBリアム・ウィリアムズが左サイドへグラバーキックを仕掛けるがトライには至らず。しかし、このペナルティで得たショットをSOトーマスが決め、後半6分に13-13の同点に追いついた。 12分には敵陣22mラインの手前からラインブレイクしたオーストラリアのWTBフィリポ・ダウングヌが右サイドへ流れ込むようにトライ。コンバージョンは失敗するも、18-13で勝ち越した。 17分、ウエールズが右サイドのモールからゴールラインを越えるも、オブストラクションが確認されノートライ。 その後24分にウエールズが敵陣10mライン付近のノットリリースザボールで得たPGを成功させ、スコアを18-16とし2点差に迫った。 29分、オーストラリアが自陣でキャッチしたキックからカウンターを仕掛ける。FBトム・ライトが独走し、右サイドへトライ。途中出場により代表初キャップとなったSOトム・ライナーがコンバージョンを決め、ウエールズを引き離した。これが最終スコアとなり、25-16でオーストラリアが勝利した。 この試合結果により、ウエールズはワールドラグビーのランキングで10位から11位に順位を下げ、2003年のランキングシステム導入以来初めてトップ10の地位を逸した。 両チームのテストマッチシリーズ第2戦は、7月13日にメルボルンのAAMIパークでおこなわれる。