【2歳馬ジャッジ】好勝負演じたトータルクラリティとコートアリシアン 新潟2歳Sで世代屈指の能力を再確認
8月25日(日) 新潟6R 優勝馬 マイエレメント 指数-5 評価A
10番枠から五分のスタートを切り、好位の外目を追走。力みながらの追走で頭を持ち上げてしまいそうだったが、何とか我慢させて3列目の外で3角へ。3~4角はスムーズに折り合って3列目の外を維持して直線へ。ラスト3Fでさらに外に誘導され、残り300m付近で馬なりのまま堂々の先頭。そこから追い出されるとフラつく場面もあったが、脚色は衰えず2馬身半差で完勝した。 2着馬に2馬身半差、3着以下にもしっかりとした差をつけており、上がり3Fタイム33秒3もそれなりに優秀。なかなか良い指数での新馬勝ちとなった。 ラスト2Fは10秒8-11秒5。5月生まれで幼さが残る走りではあったが、そこまで余裕があったわけではないだろう。多少疲れも残りそうな内容だった。大事に使って大きな成長を期待したい。
8月25日(日) 新潟11R 優勝馬 トータルクラリティ 指数-13 評価AA
9番枠からまずまずのスタートだったが、そこからコントロールして好位の外目を追走。道中は我慢させ、折り合いに専念。3~4角でペースが落ちたが、ここでもコントロールして3列目の外。直線序盤で2列目に馬なりで上がり、ラスト2Fで追い出されると堂々の先頭。そこでやや刺さり、この隙に外からコートアリシアンに半馬身ほど前に出られてしまった。しかし、一騎打ちとなったラスト1Fで、最後に同馬を差し返して半馬身差で勝利した。 本レースは新馬戦時の評価がAAだった馬が3頭出走していた。その内の2頭がトータルクラリティとコートアリシアンだ。トータルクラリティは新馬戦のラスト2Fが11秒4-10秒9と驚きの数字を記録しての高評価。以前なら新馬戦の時点でダービー当確とも言えるような数字だが、昨秋以降は以前と計測法が変わってしまったことで、その価値にはやや疑念が湧いている。 しかし、ラスト2F11秒4-10秒9は重賞級の価値があるということを確認できたという点で、今回のトータルクラリティの勝利はありがたかった。また5着のジョリーレーヌも新馬戦の走破タイムは平凡だが、ラスト2F11秒4-10秒9を記録していた。今回、トータルクラリティと明暗が分かれた理由は、同馬は先行して記録した数字に対して、ジョリーレーヌは差して記録したものだったこと。この点を再確認できたことも今後に向けては大きかった。 新馬戦がAA評価ながら、今回凡退したのがスターウェーブ。当コラムでも記したように、新馬戦の内容が疲れを残しやすいものだった点が懸念材料だった。ゆえにある意味、予想どおりの敗戦だった。今回の敗戦は能力によるものではなく、いずれ巻き返して上昇を見せるだろう。 2着コートアリシアンは新馬戦で大きなロスがありながら好指数を記録した馬。今回は上積み必至で勝利する可能性が高いと見ていた。しかし、勝ち馬の後ろのいい位置を取っていたものの、今回も出遅れ後に位置を取りに行ったり、折り合いに苦労したりする場面があり、そのぶん最後は苦しくなった。 コートアリシアンが記録した指数は、それでも現2歳世代の牝馬芝部門では1位のもの。今後は折り合い面も改善されていくだろうし、世代トップ級の活躍は必至だ。 今回トータルクラリティが記録した指数は、前週のクローバー賞でニタモノドウシが記録した数字と並び、世代トップタイ。秋以降になればこの数字を上回る馬も多々現れるだろうが、トータルクラリティもさらなる成長を見せ、世代トップ級の活躍をしてくれるだろう。