屋久島に移住した独身女性が“苦労する”ことは…たまに東京に行くと「SFの世界みたいに感じます」
「娘のことだと思って応援しています」というコメントも
――山登りが趣味とのことですが、ヒマラヤ山脈のエベレスト街道にも挑戦されていましたよね? すず:屋久島に移住する前までは一人で山に行くことなんてなかったのですが、屋久島に来てから一人で山登りをしたことがあって、「一人でも登れるんだ」と自信を持てたんです。それで、エベレスト街道にも挑戦しようと(笑)。エベレスト街道にある『ゴーキョ・ピーク(5,360m)』という展望地までたどり着くことができました。本当に命がけだったのですが、生きていく上でさらに自信が持てたというか、最高の経験でした。 ――動画に寄せられているコメントを見ると、すずさんを応援されている方がすごく多いなという印象です。すずさんにとって視聴者はどんな存在ですか? すず:私はもともと人に話したり説明したりすることが苦手なので、「動画で私のことを伝えられれば」という思う部分もあるんです。なので、動画を見てくださった方から「勇気をもらいました」などとコメントをいただけたりすると、やっていてよかったなと思ったり。最初は「誰も応援してくれないだろうな」と心のどこかで思っていたりもしたのですが、今はすごく応援してもらっているので、視聴者の皆さんは自分にとってありがたい存在ですし、支えられているなと感じています。 ――視聴者の男女の比率は? すず:男性が6割、女性が4割です。 ――女性の視聴者も多いですね。 すず:そうなんです。最初は男性が9割、女性が1割ぐらいになるんじゃないかと知人から言われたのですが、意外と女性の方にも見ていただけているんだなと。「娘のことだと思って応援しています」とコメントをいただくこともあって、お会いしたことがないけど“お母さんがいっぱいいる”みたいな感じです(笑)。視聴者の方からの温かいコメントを見ていると、目がうるうるしてしまうんです。
水が美味しくて、お酒の割り水としても最高
――ちなみに生活についてお聞きしたいのですが、水道光熱費はどんな感じですか? すず:水道料金は水道管が通っていないのでかかりません。水をくみ上げるための電動のポンプを川に投げ込んでいます。飲み水も川からくみ上げているのですが、フィルターを付けてろ過してから飲むようにしています。水は本当に美味しくて、お酒の割り水としても最高です。屋久島産の『三岳』という芋焼酎が安くて手に入りやすいので、それを毎日水割りで飲んでいます。 鹿児島県など南九州の方言で、『だれやめ(一日の疲れを晩酌でリセットするという意味)』という言葉があると地元の方から聞いたのですが、それを実行している感じですね(笑)。 ――屋久島の水で割る地元の焼酎は美味しそうですね。ちなみに光熱費は? すず:電気代は2千円ぐらいです。ガスは屋久島ではどこのご家庭もプロパンガスなのですが、私は契約していないのでカセットコンロを利用しています。カセットボンベを毎月3缶ぐらい使っているので千円ぐらいですね。あと、お湯を沸かすと結構ガスを消費してしまうので、電気ポットでお湯を沸かしています。 それと、トイレが汲み取り式なんです。まだ業者が汲み取りに来たことがないのですが、たまって汲み取りをするとなれば、たぶん5千円ぐらいかかるんじゃないですか。一般的に1~2ヶ月で汲み取りに来てもらうようですが、私は農園のバイトをしたり家にいないことも多いのでたまるのが遅いほうだと思います。