「お前のせいで負けた」男子バレー小野寺太志に届いた誹謗中傷…それでも“笑って消化”した理由「辞めたいなんて…1ミリも思わなかった」
小野寺に向けられた“厳しい目”
メダルを逃したものの、イタリア戦は日本時間20時から地上波で生中継され、劇的な展開だったこともあり、五輪全競技の中で最も高視聴率を記録した。「よくやった」「感動した」と好意的な声が寄せられる一方、なぜあの展開で負けるのかと、厳しい声も上がった。 矛先を向けられたのが、小野寺のサーブミスだった。 第5セット、苦しんだ末にようやく手にしたこの試合4度目のマッチポイント。小野寺のサーブはネットにかかったが、当然、狙いがあった。 「ゾーン5方向(ネットを正面に見て左後方)に切れていくサーブを打ちたかったんです。そこに入るのが左利きの(アレッサンドロ・)ミキエレットなので、左側で取らせて助走に入るのを遅らせたかった。入れればディフェンスできる確信もあったからエースをとらなくていいとは思ったけど、この1年、僕はずっとサーブが悪くて、何とかして取り戻したいとチャレンジし続けてきたから、あの場面で狙いを持って打てなかったら意味がないと思った。自分なりに攻めた結果でしたけど、ミスしたのは事実。責められても仕方ない、とは受け入れていました」 意図のないミスではない。その直前には小野寺のサーブでブレイクしている。わかる人が見れば、小野寺のプレーを責めることはできないだろう。しかし、多くの人が見る五輪では、たった1本のミスが標的になった。 試合直後から小野寺のSNSには数えきれないほど誹謗中傷の言葉が届いた。最も「やりきれない」と思ったのはインスタグラムに届いたコメントだったと振り返る。 「文句を言う人と、擁護してくれる人。その両方がコメント欄でバトルしているんです。閉鎖すればいいのかもしれないですけど、僕はひどい言葉を投げられても全然気にしていなかったし、バレーボールを辞めたいと思う気持ちなんて1ミリもなかった。むしろそういう言葉を親が見たり、関係ないところでもめているのがしんどいな、と。嫌でしたけど、文句を言えば火に油を注ぐだけなので相手にしない。オリンピックってそれだけ注目される舞台で、俺も有名になったんだ、ってプラスにとらえて、ひどいコメントはスクショして周りの選手に見せて、笑いながら消化しました」
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