【会見全文書き起こし・後編】翁長知事「基地は沖縄経済の最大の阻害要因」
それから横田基地も、先ほどもこれ申し上げたかもしれませんが、いわゆる沖縄への配慮と言ってるんですよ。この横田基地への配備がですね。CV-22は。なぜかというとこれを支える部隊は嘉手納にあるんです。500名ぐらい兵隊がいてですね。ですから本来なら沖縄に来たいんですが、新辺野古でも、こういうごちゃごちゃしてますので、そこのCV-22を沖縄に持ってきたら、余計反対運動が起きたらいかんということで、横田に仮置きしてるんです。仮置きして落ち着いたら沖縄に来るという、私たちは70年間やり方を見てきてますから、それは間違いなくそういうことになるだろうと私は思っております。だけども今、なってないものについて文句言うわけにいきませんから、そういうふうな形で思っておりますけれども。 ですから日米の安保体制、日米同盟というようなものは、本当に日本国民にとって品格のある、誇れるものかというのは、経済的というものとか、あるいは日本の安全保障という意味ではあるんでしょうけれども、人間の尊厳とか生き方として、本当に日本を取り戻す、そういったものの中で、満足できるようなものになってるかということは、このオスプレイの問題としても、私はあるのではないかなと思ってます。
七尾:ニコニコ動画の七尾と申します。どうぞよろしくお願いします。先ほど知事からもございましたように、各種メディアの世論調査で、沖縄の問題で10ポイントほど、反対であると。関心の。で、徐々にその関心は高くなってきてるのは事実だと思います。で、日米安保、日米同盟の観点から考えますと、日本国民の関心が高まってきてる一方で、この問題を果たして米国民がどれほど認識されてるのかっていうのが、実はわれわれ、というか、私は分かりません。で、訪米を前にして、その日米安保の観点から米国民の関心度の問題について、どうお考えかお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。 翁長:地元紙もワシントンのほうにそれぞれ記者を派遣したりして、ワシントンの情勢なども送ってくれます。そして、いろんな方々から聞きますと、いわゆる向こうの国を預かる上層部の人は、そういった問題に、アーミテージさんにしても、キャンベルさんにしてもマイケル・グリーンさんなんかにしても、いろんな考え方を持っていてやってます。ところが米国民からしたら世界のアメリカですので、やっぱりそういう関心からいうと、日本に対してもないだろうし、その沖縄という意味でも何も今の新辺野古があるかないかということとまた別にして、アメリカの世界でおける、いろんなところで、この戦場の中でやってる状況を見ると、それもあるのかなという感じがします。 これはしかし、沖縄からするとそういうわけにはまいりませんので、その意味では日米安保体制というのは確かにアメリカにとっても重要だと思いますから、その新辺野古基地に日本がこだわったのか、両国がこだわったのか言えませんが、いずれにしろ、新辺野古基地が造れませんよと、造ることは不可能ですよと、10年かけてそこにできるということはありませんよと。そして10年間、あの普天間を固定化するんですかというようなこと等も含めて、これは訴えてこなければいけないなと。 それは確かに米国世論にも訴えなきゃいけません。しかしそれはある意味で、マスコミとの関連で何かお知らせすることができるかどうか、というようなことにはなっても、私たちのパワーではそこまではいきませんけれども。しかし、しっかりと米国を握っている方々には伝えることができると思いますので、その点はしっかりと伝えて、もう1回、この日米安保体制を品格のあるものにするために、この新辺野古基地は考え直してくださいと。日本に考える余地があるかないか。これも分かりにくいところになりますけれども、しかし、今のままではいきませんよということだけは、私ははっきり伝える中で、この沖縄の基地のしわ寄せを解決すると同時に、これからのアジアのあり方、そして沖縄が将来、平和の緩衝地帯として、これから頑張っていくと。そういったものがいい形で組み合わせができるように、頑張っていきたいなというふうに思ってます。