2024年の秋冬は暖冬傾向、秋・冬物商品の動き出しは鈍いと予測【ウェザーニューズ調査】
秋冬の小売需要予測
ウェザーニューズの流通気象チームの気象データアナリストが過去の9~2月のGoogle検索数の傾向と気象データの関係を分析。今シーズンの秋冬の気温傾向をもとに季節商品が注目される時期を予想した。 これによると9月は残暑の影響で秋物商品の動き出しが鈍い傾向が見られる。今シーズンは秋を通して季節の歩みがゆっくりで平年より気温が高いため、秋冬の季節商品の需要増シーズンは例年より遅くなりそうだと見ている。 10月に入ると朝晩は気温が下がり、毛布・羽毛布団・おでん・鍋つゆ・セーター・ダウンジャケット・ハンドクリームなどの需要が次第に増えていくと予測。11月以降の寒気流入で一気に冷え込み、需要が本格化すると見ている。こたつや毛布、おでんなどは、冬の期間(12~2月)も気温が下がるタイミングで需要が伸びる見込みですが、平年よりも気温が高い傾向が続くため、秋冬商品の需要は年明け後に段々と減少すると予測した。
また今冬の気温傾向は、2020~2021年と類似すると予想。2020年12月~2021年2月の東京の気象では、気温は1月半ばにかけて大きなアップダウンもありながらも段々と下降、その後上昇傾向に転じた。体感報告としては1月半ばにかけては、「寒い」が多くを占めたが、1月半ば以降は「ちょうどいい」の割合が多い日がたびたび現れ、2月に入ると、「ちょうどいい」体感の日が多くなった。
当時の冬物商品の検索需要の動向も探った。「コート」の検索数は気温低下に雇用して緩やかに伸び、その後は緩やかに減少する傾向だった。
「ダウンジャケット」は気温が下がった12月半ば頃に検索数の山が見られたが、その後は急激に減少した。
「鍋つゆ」は、1月半ばにかけては気温に呼応して増加する傾向が見られたが、1月後半からは減少トレンドとなった。
ウェザーニューズでは、アパレル・食品などのメーカーや小売業者向けに「ウェザーニュース for business」として商品との気象相関分析サービスなどを提供している。