【パリ五輪注目選手】シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(カナダ代表)「2季連続平均30得点越えのNBA“準MVP”」
7月27日から8月10日にかけて開催される「パリ2024オリンピック競技大会」。4年に一度の世界一決定戦を前に、バスケットボールキングでは今大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。 文=秋山裕之
■過去2シーズンでNBAスターに覚醒
1998年7月12日。カナダのオンタリオ州トロントで生まれた男は、同州西部にあるハミルトンで育った。母シャーメイン・ギルジャスは、カリブ海に浮かぶ島国アンティグア・バーブーダ代表の陸上競技選手として1992年バルセロナ・オリンピックに出場した実績を持ち、父ボーン・アレクサンダーが幼い頃にギルジャス・アレクサンダーのコーチを務めた。 高校最初の2年間はハミルトン(2校)、3、4年次にはアメリカのテネシー州チャタヌーガにあるハミルトンハイツ・クリスチャンアカデミー高へ転校してスキルアップに励んだ。その後ケンタッキー大学へ進学し、1年次の2017-18シーズンに平均14.4得点4.1リバウンド5.1アシスト1.6スティールをマークすると、2018年のNBAドラフトへアーリーエントリー。 同年のドラフト1巡目11位でシャーロット・ホーネッツから指名されたコンボガードは、ドラフト当日のトレードでロサンゼルス・クリッパーズへ移籍してNBAデビュー。2018-19シーズンに82試合へフル出場し、平均10.8得点2.8リバウンド3.3アシスト1.2スティールを残してオールルーキーセカンドチームに選ばれた。 2019年7月、ギルジャス・アレクサンダーはポール・ジョージ(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)が絡んだトレードでサンダーへ移籍。在籍1年目の2019-20シーズンから主力の一角を務め、クリス・ポール(現サンアントニオ・スパーズ)とデニス・シュルーダー(現ブルックリン・ネッツ)からリーダーシップを学びながらプレーオフ進出に貢献。 その後サンダーでトップスコアラーとしての地位を確立し、2022-23シーズンは平均31.4得点4.8リバウンド5.5アシスト1.6スティール、翌2023-24シーズンには同30.1得点5.5リバウンド6.2アシスト2.0スティールを残し、リーグトップレベルの選手へと成長していった。 現在は2シーズン連続でオールスターとオールNBAファーストチームに選ばれ、昨シーズンはMVP投票で2位のポイントを獲得し、チームはウェスタン・カンファレンス首位の57勝25敗で4年ぶりのプレーオフ出場を飾っている。