「2000円あげたのに、わが子には1000円だった」「あげる子どもの人数が多くて、いつも損」。お年玉のモヤモヤが止まらない!トラブル回避するには?
「金額は相手にあわせて出すのではなく、自分たち基準でOK」と専門家
「子どもの頃は嬉しかったお年玉ですが、大人にとってはいろいろと悩みの種ですよね。 まず知りたいのは金額の決め方でしょうか。一般的にはお年玉の相場は学年×1000円程度が妥当だといわれています。縁起が悪い数字を嫌う方もいるので、低学年1000円、中学年3000円、高学年5000円など奇数の金額にしておく方が無難かもしれません。 小学校入学前のお子さんには「紙のお金」よりも「金属のお金」のほうが喜ばれます。1円から500円まで硬貨全種類をセットにしたお年玉は、お金に興味を持つきっかけになりますから、金銭教育の第一歩としてもおすすめです(コインの誤飲に注意!)。 『相手の子どもの数が多いのに、こちらは一人っ子』など、子どもの人数で不公平が生じてしまうとき、親しい相手なら話し合って額を決めるのがいいでしょう。 モヤモヤが残るのは、話し合いができない関係の場合ですよね。こちらが多くても、あちらが多くても気になります。 お年玉を『あげた額ともらった額』の収支で考えると、損か得か、の二択になります。 でも、そんなに単純なモノでもないと思うのです。金額は比べられますが、どちらがより負担感が重いかは比べようがありません。こちらの方が多く出していると思っても、あちらも支出が重なって大変なところ、苦労して捻出してくれたお金かもしれません。逆もあり得ますよね。お金に対する感覚も、家計の状況も同じではないのですから、出せる金額が違うのも当然です。 基本的には、相手に合わせて出すのではなく、こちらが出せる金額を出す、という考え方でいいのではないでしょうか。 お年玉の家計の中の位置づけとしては、結婚式の『ご祝儀』などと同じく、出費することそのものに意味があるお金、交際費や冠婚葬祭費の一種だと割り切って考えることをおすすめします。 あまり親しくない親戚や子どものない親戚から高額なお年玉を頂いたときは、後で別の方法でお返しを考えましょう。ちょっとしたお礼の品を送り、子どもが描いた絵や写真を添える、といった程度でいいと思います。 お年玉はマナーを教えるのにもぴったりの機会です。お年玉を要求したり、もらったお年玉をその場で開けるのはマナー違反です。自分の子どもにはあらかじめ教えておきたいですね。『ありがとうございます』と、お礼の言い方も教えましょう。 あげるほうの立場のときは、やんわり『その場で開けられると気まずいな~』くらいは言ってもいいと思います」(曽田照子さん) 金銭感覚や家計の状況はそれぞれなので、わが家の基準を決めてしまうとラクになりそうですね。子どもにも、お金やものをもらうときのマナーは伝えたいと思いました。 (取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)
曽田照子さん
PROFILE) ライター・エディター、ファイナンシャルプランナー。3人の娘の母。自身のライフプランに役立てるためにファイナンシャルプランナー資格を取得。子どもの金銭教育、教育資金、奨学金などにくわしい。著書に『「決定版 ママ、言わないで!子どもが自信を失う言葉66』(学研プラス)ほか。 ※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。 ※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。 ※記事の内容は2023年10月の情報で、現在と異なる場合があります。
たまひよ ONLINE編集部