結婚間近と期待していた医師の彼から一方的にフラレた看護師。ハマっていた占いに八つ当たりするが<漫画>
星座、四柱推命、手相。世の中には数多の占いがあって、私達の行く末を照らしてくれます。でも、人生が占いに支配されてしまったら? 【マンガ】占いの沼にはまった女性達の物語『占いにすがる私は間違っていますか?』を読む
思い込みが、不幸の連鎖を招く
『占いにすがる私は間違っていますか?』(福々ちえ KADOKAWA)は、占いの沼にはまった女性達の物語。 家族の幸せを願う梅子、幸せな結婚を夢見るあかね。親友同士のふたりは、お互いけなげに努力しているのに、運命は、からまわりするばかり。いつしか自分を見失っていくのです。
私のせいで母が死んだ
おっとりしていてやさしい梅子は、夫と子供ふたりの4人暮らし。梅子は母が大好きで、自分も母のようになりたいと思っていました。 その最愛の母が倒れ、梅子が帰省した時には、もう天に召されていたのです。「わたしがもっと早く着いていたら」という後悔の念に、梅子は苛(さいな)まれ続けます。 不幸の連鎖を避けるために、梅子がのめり込んだのが風水でした。
つらさから逃れるように風水に依存
毎日はさまざまな選択でできていて、人は誰しも、選ばなかった選択肢のほうに重きを置いてしまうもの。もし、違う選択をしたとしても、それが正しい道なのか神様にもわからないかもしれないのです。 でも、私達は選ばなかった自分を責めて、つらさから逃れるように、何かに依存していくのでしょう。 これ以上家族を不幸にしたくない、と梅子は苦悩し、風水に家族の幸せを託そうとします。まるで自身の本心を掻(か)き消すように、風水に金銭を次ぎ込むのです。
頑張っているのに報われない
一方、努力家でしっかり者のあかねは、幼い頃から不遇でした。母親からのモラハラと金銭搾取を乗り越え、看護師として独立。親友の梅子を頼りないと危惧しながら、恵まれた環境にいる梅子を羨(うらや)んでいました。 ずっと孤独だったあかねは、ある日、街頭で占い師に声をかけられます。占い師からのアドバイスが核心をつき、じょじょに占いへ傾倒していくのです。
占いに八つ当たり
やがて結婚間近と期待していた医師の彼から一方的に別れを告げられ、今度は占いに八つ当たりするように。 親ガチャという言葉があるように、親も境遇も子供は選べません。しかし成長してからの人生は、多かれ少なかれ自分で選べるはずです。 占いが当たったら、自分の幸せとして享受し、占いがはずれ、不幸に見舞われたら占いのせいにする。もともと占いを選んだのは、梅子やあかね自身だったにもかかわらず、都合ばかりを占いに押し付けてしまうのはなぜなのでしょうか。