「世界ランクもまだ99位」からパリ五輪でメダル、早田ひなが退任の石田大輔コーチに感謝「必ず復活しますので見守っていてください」
卓球Tリーグの日本生命は30日、パリ五輪の女子団体で銀、同シングルスで銅メダルへと早田ひな(北九州市出身)を導いた石田大輔コーチ(同市出身)が専属コーチを退任すると発表した。同社に入社する前を含めて約10年。二人三脚で歩んで、集大成と位置づけていたパリ五輪でメダルを獲得したことも踏まえ、一定の区切りをつけた形だ。悲願の金メダルを目指す次回の2028年のロサンゼルス五輪に向け、早田は新たな道へと踏み出す。 ■五輪連覇王者「パリvs東京」金メダル比較に大反響【動画】 早田は同社を通じて「皆さま、いつも温かい応援をいただきありがとうございます。パリオリピックを終えて一番感謝しているのは、これまで10年間1番近くで私を支えてくださった石田大輔コーチです。本当に10年間という長い間、私の小さい頃からの夢でもあったオリンピック出場、そしてメダル獲得までの長い道のりを全力でサポートしていただき有難うございました」と感謝の思いを口にした。 専属で指導を受け始めたころにも思いを寄せた。「今でこそトップ選手の1人として世界で戦えるようになりましたが、専属コーチを引き受けていただいた当初は中学生でワールドツアーに出始めたばかり、世界ランキングもまだ99位でした。そこからオリンピックに出場しメダルを取れる選手になる為に技術面だけではなく食事や生活面に関しても本当に多くの指導をしていただきここまで成長させていただきました」と思いはあふれた。 大躍進を遂げたパリ五輪では左手首を痛めるなど、アクシデントもあった中での快挙だった。もちろん石田コーチをはじめ、周囲の多大なサポートがあってこその2つのメダルだった。それだけに「今回のパリオリンピックに関しても石田コーチが居なければあの時あの場面を乗り越える事ができなかったと思います。『10年間の恩返しをこのオリンピックの舞台でできなくてどうするんだ』という気持ちが最後まで諦めず戦いきるパワーにつながったと思い、あの時のベンチでの笑顔や涙はきっと私たち2人にしか分からない特別な感情で特別な時間だったと思います。最後になりますが大輔先生、10年間本当に有難うございました。ここからの競技人生も大輔先生に教わったどんな時も楽しみながら前を向いて頑張るという事を忘れずに新しい目標に向かって挑戦を続けていきたいと思います。必ず復活しますので見守っていてください!」とコメントした。 日本生命は「このたび、2016年からオリンピックでのメダル獲得を目標に、専属コーチとして、早田ひな選手を担当しておりました石田大輔コーチにつきまして、パリオリンピック出場、シングルス・団体でのメダル獲得という、弊社入社前からの10年にわたって掲げてきた大きな目標を達成しましたので、早田選手の専属コーチを9月末をもって退任することをご報告申し上げます。石田コーチには昼夜を問わず早田選手のために尽力され、スポーツ界の頂点となるオリンピックで大きな目標を達成されたことを弊社としても大変感謝しております」とした。 【#OTTOパリ五輪情報】