京口紘人

　プロボクシング元世界王者の京口紘人（30＝ワタナベ）が、日本ボクシングコミッション（JBC）から「1年間招へい禁止」処分を科された元3階級制覇王者のジョンリール・カシメロ（フィリピン）に苦言を呈した。 　京口は13日に神奈川・横浜市内で行われた「TREASURE　BOXING　PROMOTION　7」のフライ級10回戦で、今年5月に敗れていたビンス・パラス（フィリピン）とダイレクトリマッチを行い判定勝ち。その興行で、カシメロがサウル・サンチェス（米国）とのスーパーバンタム級10回戦で1ラウンドTKO勝ちを収めたが、前日計量で2度の体重超過。その後、JBCから来年秋まで日本での試合を禁じられた。 　19日に自身のユーチューブチャンネルを更新した京口は「強い選手で、（元）3階級王者で…。もう残念過ぎるね。リアルタイムで（試合を）見られなくてあとから映像で見たけど。体重オーバーした時点で、勝ったことに対しての価値はないと思う。もったいなさすぎる」と厳しく言い放った。 　かねてカシメロは世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（大橋）との対戦を熱望。だが、今回の処分もあり現時点で実現する可能性は絶望的だ。 　京口も「カシメロは今回の試合（後）も『井上尚弥を待っている』みたいな野暮なことを言っていたけど…。大橋（秀行）会長もメディアに『（カシメロ戦は）100パーセントない』と明言していたし。本当にやるんだったら1年、2年後に指名挑戦者まで（ランキングを）上げて、実績を作らないと。どんだけ挑発しても（井上陣営の）耳に入らないですね」と厳しい見通しを語った。 　その上で〝問題児〟に向けて「カシメロはもうどこのプロモーターからも敬遠されると思う。日本のボクシングファンは、カシメロに対してはもう思うことはないんじゃないかな。いい選手だけど、今回の件で井上尚弥との試合を期待したいとは僕はもう思わない。もう同じ土俵に立てないなと思いますね」と突き放した。