「結婚してモチベーション低下」「通信相手は“男性”」 藤田菜七子電撃引退で“第二の人生を捨てた”ワケ
女性騎手の年間最多勝や重賞制覇など数々の記録を樹立してきた藤田菜七子騎手(27)が電撃引退した。 【写真をみる】「競馬界のアイドル」藤田菜七子の騎手人生を振り返る
遠因は後述するが、引き金は週刊文春だった。〈新婚藤田菜七子騎手に「通信機器不正使用」を直撃した〉という記事で違反行為を暴露。その発売翌日に藤田はJRAに騎手免許取消申請願を提出した。
“第二の人生”も霧散
なぜ引退を急いだのか。そもそも引退せざるを得ないほどの悪事なのか。 「菜七子は7月に結婚し、既にモチベーションが下がっていました」 とスポーツ紙記者が語る。 「ただ、師匠の根本調教師が2年後に定年を迎える。それまでは現役を続けよう、と約束していました」 そこに直撃取材が来たわけだ。記事では違反を否定した藤田だが、 「JRAの聴取で『通信していた』と違反を認めた」 昨年、同じ違反をした騎手は騎乗停止30日だった。引退勧告が言い渡されるほどの重罪ではない。が、 「菜七子は、昨年の調査で『通信はしていない』とうそをついていたことになる。これが悪質と判断されれば騎乗停止9カ月あるいはそれ以上の処分があり得た」 元々2年で辞めるつもりが、長期の騎乗停止……。 「しかも記事には『LINE履歴などのデータを入手した』と。通信相手は男性で、続報が出れば新婚生活に波風が立つ恐れがある」 彼女は、処分を決める裁定委員会を待たずに引退した。翌週の文春発売前に。 それにしても、今回の件で多くのものが失われた。 「まず、師匠との約束。引退届を書いた際、菜七子も根本師も号泣したそうです。引退式もできない。GI未勝利ながら彼女ほどの功労者なら行われてしかるべきですが、ファンもがっかり」 “第二の人生”も霧散した。 「元騎手でフジテレビ中継の解説を務める細江純子の後継になれたのに。ジャンポケ斉藤が不祥事で降板したテレビ東京中継のMCも、後任募集中。でも、JRAとけんか別れでは務まらない」
「週刊新潮」2024年10月24日号 掲載
新潮社