電力消費10%低減…大林組など開発、「半屋外用省エネ空調」の機能
大林組とピーエス(東京都渋谷区、平山禎久社長)は16日、冷温水パネルの熱伝導と輻射熱の利用により、電力消費を従来型空調の10%程度に低減した冷暖房システム「Comfy TOUCH(コンフィタッチ)」を開発したと発表した。商業施設のテラスのような広い半屋外空間において、利用者の長時間滞在を後押しする快適な温熱環境を構築できる。 【写真】冬季の暖房時に導入した半屋外空間 コンフィタッチはベンチなどの家具や床に取り付けた冷温水パネルに30度C程度に温度調節した冷温水を流し、熱伝導と輻射熱によって冷涼感やぬくもりを得るシステム。鋼製の冷温水パネル以外の部分に木材などの異素材を使用することや、デザインの工夫によって見た目の印象を変えられる。 冷温水パネルと家具や床を一体化したモジュール製作とすることで、半屋外空間で長時間寝転んだり、もたれたりして過ごせる空間を構築できる。 パネルに流れる冷温水は30度C前後の中温度帯のため、井戸水や地下水といった自然エネルギーを活用しやすく、省エネルギー性を高めた運用にも役立つ。 商業施設などの半屋外空間への導入により、季節を問わず快適な温熱環境を構築でき、利用者の長時間滞在につながる効果が見込める。