早くも413kmの本格的なSSを実施! 日野チームスガワラ順調に初日を終了【ダカールラリー2025】
ダカール2025は4日、サウジアラビアのビーシャ南西部で第1ステージの競技を行ない、ラリーの本格的な戦いがスタートした。HINO600シリーズでトラック部門に参戦する日野チームスガワラは手堅い走りで4輪の総合104位、トラック部門の12位でゴールし、初日を順調に終えた。 【画像ギャラリー】初日を順調に終えたHINO600/日野チームスガワラ(4枚) 文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/日野自動車・フルロード編集部
手堅い走りで第1ステージをクリア
この日の競技は86kmのリエゾン(移動区間)でビーシャのビバークの南東部に移動。そこから時計周りに大きなループを描く413kmのSS(競技区間)がスタートした。 路面はワジ(枯れ川の底)を行く砂地と堅い石のガタガタ道が交互に出てくるもの。とりわけ前半は木立を避けながら走るため、ペースが思うように上げられなかった。243km地点から256km地点の間は定められた時間(トラック部門は35分間)で通過する舗装路のニュートラル区間とされ、その後は広いオフロードに出てビバークの西側にゴールした。 前日のプロローグランの結果により4輪の134番手、トラック部門の15番手でSSをスタートした日野チームの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司(日野自動車社員)組はトランスファに内蔵された副変速機のローレンジを常用することで、中高回転域を得意とするA09C型エンジンの特性を活かしながら13リットル級排気量エンジンのライバル勢にそん色ないペースで走行。 巻きあがる埃に視界を奪われたり、ガタガタ道で揺すられるなど乗員にとっては我慢の一日となったが、車両はノートラブルで無事ゴールに到達した。 5日、6日は第2ステージとして「48hクロノ」が再びビーシャ基点のループコースで行なわれる。 これまでのダカールラリーではメカニックによる整備や外部からの部品補給なしで2日間・2行程を走る「マラソンステージ」が一つの難関となっていた。その進化版として前回大会から導入された48hクロノは1つの行程を2日間かけて走る、より厳しいステージである。 1日目のビバーク地は主催者によってコース上の6カ所に設営され、参加者は規定時間を過ぎて最初に到達したビバークにそれぞれ投宿。2日目の朝はやはり規定された時間に同地を再スタートしてゴールを目指すことになる。 大会の序盤に迎える山場に向けて、日野チームはビバークで入念な点検整備を行なった。
【日野チームスガワラスタッフのコメント】
菅原照仁 木立を縫って走るツイスティな区間や埃、堅くて荒れた石の路面などいろいろありましたが、車両は順調で高い信頼性を感じました。明日から48hクロノですが、ペースを保って走ります。 染宮弘和 今日はナビゲーションの指示が忙しかった上に、ロードブックに間違いがありました。テスト参戦したジェッダラリーで慣らしたとはいえ、埃とガタガタ道の400kmで正直疲れました。 望月裕司 砂地と岩の路面が交互に出てくるので、それに合わせてタイヤの内圧を機器で調整するのですが、操作が間に合わなかったりしました。それ以外は水温も油温もそれほど上がらず、問題のない一日でした。