カナダのトルドー首相が辞意表明 議会「数カ月間機能停止」 対立トランプ氏が引き金
カナダのトルドー首相(53)が記者会見を開き、首相を辞任する意向を表明しました。今のG7の首脳で最も長い9年の在任期間を務めたトップが姿を消すことになります。 【画像】カナダ・トルドー首相の辞任表明を受けトランプ氏がSNS投稿 「アメリカと合併すれば脅威から守られる」
■物価高騰で支持率低迷
トルドー首相 「私は党首と首相を辞任するつもりです」 日本時間の7日未明、突然の発表でした。トルドー首相は、「議会は数カ月間、機能停止に陥っている」と説明し、新たな党首が選ばれた後に、首相を辞任すると表明しました。 トルドー首相は、2015年に43歳の時にカナダ史上2番目の若さで首相に就任しました。若さとカリスマ性を備えた指導者として、低迷していた自由党を再建し、ジェンダー平等や移民の受け入れにも、積極的な姿勢を見せました。 トルドー首相(当時43) 「カナダが他のどの国よりもうまく、弱い立場にある人々を受け入れ、より良い国を築く能力を与えてきたと自負しています」 しかし、ここ数年は、住宅価格など、物価の高騰を抑えられずに支持率が低迷。少数与党のなか、野党側が今月中にも不信任案を提出する構えを見せていました。
■対立トランプ氏が引き金
トルドー首相と言えば…カナダからの輸入品に25%の関税を課すと宣言したアメリカのトランプ次期大統領と去年11月に会談しました。 トルドー首相(当時52) 「素晴らしい会話をした」 ところが、交渉は対立し、政権発足時から側近として支えてきたフリーランド財務相が辞任するなど、大きな痛手を受けていました。 自由党は近く党首選挙を行い、後継者を選ぶことになります。 トルドー首相 「これから数カ月、誰が新しい党首に選ばれるのか楽しみにしています」 トルドー首相を追い込んだトランプ氏は、辞意表明を受けて、自身のSNSにこう投稿しました。 トランプ氏のコメント 「カナダの多くの人々は、(アメリカの)51番目の州になることを望んでいる。トルドーはそれを分かって辞任した。もしカナダがアメリカと合併すれば、関税はなくなり、税金は大幅に下がり、常にカナダを取り囲んでいるロシアと中国の船の脅威から完全に守られる。一緒になれば、どんなに素晴らしい国になるだろうか!」 (「グッド!モーニング」2025年1月7日放送分より)
テレビ朝日