江口のりこさん(44歳) 2万円を握りしめて東京へ。女優を志したのは中学生から…その半生とは|STORY
夢にまで柄本明さんが出てきて叱られたことも
それまで地元で演劇部も経験してこなかった自分が、19歳で劇団に入って、初めて芝居を教えてもらった人が座長の柄本明さん。怖いエピソードはいっぱいあるけれど(笑)ちょっと言えないです。 撮影が終わって帰宅して、(あれでよかったのかな?監督からOK出たけど、自分としてはもうちょっと考えてできたんじゃない?)なんて思う日もあって、そんな時に柄本さんが夢に出てきたこともあります。「そんなんじゃダメだよ、バカヤロー」って(笑)。
芝居って、難しいからこそ面白い
芝居では、いろんな人になれるけれど、結局やるのは自分。自分の頭の中で考えて、自分の声と体で演じるから、どうしたって自分が付きまとうんですよ。脚本を読んでて最高に面白い作品だと、自分を忘れて没頭して読むから、すごく面白いんです。 じゃ、いざそれを芝居としてやりましょうってなった時は自分自身がすごく邪魔をする。難しいですよね、1人で演っているわけじゃないし、いろんな人の意見や思いもありますからね。難しいからこそ、面白いし。やめられないです。 《江口のりこさんprofile》 1980年生まれ。兵庫県出身。俳優。2002年、映画『金融破滅ニッポン 桃源郷の人々』で映画デビュー。2020年公開の映画『事故物件 恐い間取り』で第44回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。’22年、エランドール賞新人賞を受賞。最新作は主演作『あまろっく』(’24/中村和宏監督)、『お母さんが一緒』(’24/橋口亮輔監督)、『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(’24/武内英樹監督)など。TVドラマ「時効警察」シリーズ(’06・’07・’19/テレビ朝日)、「半沢直樹」(’20/TBS)、「ソロ活女子のススメ」シリーズ(’21~’24/テレビ東京)、「SUPER RICH」(’21/フジテレビ)などでも個性を発揮し、人気を博している。8月30日に主演映画『愛に乱暴』が公開予定。 衣装協力:シャツ¥170,500スカート¥171,600シューズ¥68,200/すべてMame Kurogouchi 撮影/河内彩 ヘア・メーク/鈴木彩 スタイリスト/清水奈緒美 取材/竹永久美子