27歳俳優の「あこがれの人物」は事務所社長で“人気俳優”「前に進む姿が本当にかっこいい」
俳優の木戸大聖さん(27歳)が、公開中のアニメーション映画『きみの色』で声優に初挑戦しました。山田尚子監督最新作の本作では、医者になることを期待されるも隠れて音楽活動をしているルイ役を好演しています。 【画像】木戸大聖さんの撮り下ろしショット(他、全14枚) 声優初挑戦の木戸さんは、2017年に芸能活動をスタート。デビュー以降、映画・ドラマ・バラエティーと幅広く活躍中ですが、ある経験を機に仕事への向き合い方に変化があったとか。初挑戦の声優のこと、来たる30代のこと、理想とする人のことなど、さまざまなお話をうかがいました。
シアターに自分の声が響き、体温が上がった
――今回声優に初挑戦ということで、出演が決まったときはいかがでしたでしょうか? 木戸:今回オーディションを受けたのですが、一度も挑戦したことがないジャンルのお仕事でした。山田監督の作品を過去にも観ていたので、最新作のオーディションのお話をいただいた段階で、まず受ける権利が自分にあるのだとわくわくしました(笑)。なので、前向きに挑戦させていただきましたし、受かったときはうれしかったです。 ――音楽で心を通わせていく三人の青春物語ですが、ルイというキャラクターについてはどのように受け止めましたか? 木戸:非常に優しくてもの静かではあるけれども、音楽が大好きなので、そういう自分が好きなことにはどんどんハマってテンションも上がっていくタイプです。トツ子(鈴川紗由)、きみ(髙石あかり)からすると、彼のふんわりした雰囲気が居心地いいのだろうなと思います。 ――自分の声がスクリーンから出てくると思いますが、完成した映画の感想はいかがでしたか? 木戸:緊張してずっと汗かいていました(笑)。普段、実写映画やドラマの初号を観ているのでだいぶ慣れてきたと思ってはいましたが、今回は全然違いました。自分のシーンが来る! みたいに構えてしまって(笑)。シアターに自分の声が響き渡っていたので、体温がどんどん上がってました。
どの仕事もすべてがつながっていき、糧になる
――演じるという意味では普段と同じかと思いますが、アニメーションならではの難しさはありましたか? 木戸:ルイが少年心に戻るところは難しかったです。急にテンションが上がったり、ふたりに久しぶりに会えて飛び跳ねて喜んでいるシーンでは、当初自分が思う声を当てたとき、ルイのテンションに追いついてない、絵と声が分離している感じだったんです。自分が普段お芝居をしているときよりも、もっと大きな表現でみせないと足らない場面がありました。なので、普段とは違うアプローチでお芝居をしました。 ――初挑戦も踏まえて、ご自身にとってはどういう作品になりましたか? 木戸:僕自身、役者はジャンルが違うどの仕事もすべてがつながっていき、糧になっていくという考え方をしています。いろいろなジャンルの仕事を今後もやっていきたいと思うなかで、今回の初めての声優業というのは、大きな体験でした。 特に山田監督の作品は人物の感情の変化を大事にされているので、僕が今度この経験を経て、ドラマや映画、舞台で演じるときに活きてくると思います。今回は声だけで表現しましたが、自分でもこういう声が出せるんだと気付きもあったので、またひとつ役者として成長させていただけた大きな作品です。