江口のりこさん(44歳) 2万円を握りしめて東京へ。女優を志したのは中学生から…その半生とは|STORY
“江口のりこさんが出るなら絶対面白い!”エキセントリックな役から等身大の役まで、ありとあらゆる役柄をこなし、STORY読者に絶大な人気を誇る江口のりこさん。その半生は、まるでドラマか? 映画か? とすら思わされます。飾らない等身大の江口さんが淡々と語るエピソードは必見。芝居に対する思いも聞きました。 【写真あり】つい飲み込まれそうになる江口のりこさんの鋭い眼差し
みんなそれぞれ違う性格の5人きょうだい
兄が2人に、双子の姉、そして妹の5人きょうだいで育ちました。姉とは顔は似てるんですけど、中身は向こうの方が社交的だし、おおらかな性格をしていますね。妹のことは昔から大好きだけれど、なんか小さい時はいじわるをしたりも……。そうすると、一番上の兄が仕返ししてくるんですよね、「いじめるな!」って。2番目のお兄ちゃんは優しかったな~。 まぁ、みんな違う人間ですよね。うちは小さい時から父親の気分転換みたいなもので引越しが多かったのですが、小学校の途中から住み始めた土地が心底好きになれなくて。生まれた場所や、それまで暮らしたところは好きだったけれど、どうしてこの土地なの? と。コレというはっきりした理由はないけれど、雰囲気だったのか? そこから早く脱出したいと思っていました。
中学生の時には今の仕事を志していました
その土地から出たいとは思っていたけれど、不登校になることはなかった。学校は行ったら行ったで、面白い友達とか好きな先生もいたし部活も楽しかったし。陸上部では長距離、顧問の先生は厳しいながら面白かったし、大好きだったな。 身長は当時から高い方だったけれど、女子にモテるとかはなかったですよ(笑)。早く自立したいって気持ちは強かったです。中3くらいかな……芝居の世界に入ってみたいと思うようになりました。田舎暮らしでお金もないから映画はもっぱらテレビで観ていましたけれど。学歴うんぬんをうるさく言われる実家ではないので、中学を卒業してすぐに働き始めて、稼いだお金で神戸の映画館によく通っていましたね。 仕事が休みの日や早く終わった時に週2回くらい、1人で。どんな映画が好きか? というよりも、劇場で選んでいました。今はもう2箇所ともなくなっちゃったけれど、アサヒシネマと、神戸アートビレッジセンター。この劇場でやる映画は面白かったんですよね。