お隣さんみたいな間取りの「二世帯住宅」が暮らしやすい。家事ラク&子どもが伸び伸び
●足音や物音などが親世帯にひびく心配が少ない
2つ目は、親世帯も同じフロアにあることで、足音や物音などが直接親世帯にひびく心配が少ないことです。子どもたちがリビングで走り回ったり、飛び跳ねたりすることもあります。しかし、玄関ホールを介してドアが2つあるので、親世帯も気にならないとのこと。 また、親世帯とは生活リズムや就寝時間が違いますが、夜も足音をたてないよう神経質にならなくていいのも、このプランのメリットだと感じています。
同じ1階にLDKがあると、コミュニケーションもスムーズ
上の写真は共有の玄関です(左の扉が子世帯、右の扉が親世帯)。2つの世帯のLDKが1階にあることで、気軽にお互いのLDKを訪問。子どもを預かってもらいやすいのも、この間取りのメリットです。 親世帯から食材をもらったり、筆者の母と妻の間で、購入したものをお裾分けしたり…。気兼ねなく行き来できる間取りが、家族の関わりを深くしてくれていると感じます。 しかし、二世帯住宅とはいっても、親世帯と子世帯では生活スタイルが違ってきます。親世帯は筆者世帯のLDKや2階へは、用事がないかぎり来ません。 筆者家族も親世帯とのプライバシーを守る意味で、気をつけていることがあります。それは、以下の3つです。 ・イレギュラーなことがないかぎり、事前連絡なしに子どもを預けない ・親世帯が留守中に勝手に親世帯のLDKへ行かない ・親世帯で遊んでいるときでも、親世帯の個室へは勝手に入らない 筆者の子どもたちはまだ幼いため、勝手に個室へ入ったり、ものをあさったりしてしまうことがありますが、その都度しっかりと注意するようにしています。家族とはいえ、マナーを守ることは大事。ルールを決めているおかげで、トラブルなどに発展していません。
大満足の左右分離型。後悔していることも…
大満足の間取りですが、実際に住んでから感じたことも。それは、筆者世帯のリビングのドアをあけると、すぐに玄関ホールがあり、LDKが丸見えになることです。 玄関が近くとても便利ですが、実際は少し困ることが。玄関ドアの開閉音が聞こえると、子どもたちがリビングのドアをあけて、帰ってきて玄関にいる祖母を、迎えに行くことがあります。 そういうときは、いきなり子どもにリビングドアをあけることで、筆者世帯のLDKが丸見えに。さらに、妻がいきなり義理の家族と顔を合わせることもあり、お互いに気まずいことも。 実際に住むまでは気がつかなかったことですが、リビングドアの位置をずらすなどの工夫をすれば、お互いのプライバシーをさらに守れたのではないかと思います。
将来も安心!親世帯にすぐ行ける、バリアフリーな間取り
親世帯の居住空間はすべて1階で完結しているため、バリアフリーという観点からも安心。また、筆者の母が高齢になっても、近くで見守れます。 将来、子どもの思春期や親の介護などがあっても、お互いの存在を感じながら、ほどよい距離感で過ごしていけるでしょう。 必要なときにいつでも顔を合わせられ、子どもたちは「隣で遊ぶ!」と、親世帯のLDKへ遊びに行く。二世帯住宅でありながら、玄関のみの共有で、お隣さんのような距離感で暮らすことのできる「左右で分けた間取り」に大満足です。
小山田まなぶ