評判上々、立民の安住衆院予算委員長 円熟運営に自民議員も「本当に不偏不党で差配」
12日に令和6年度補正予算案を可決した衆院予算委員会では、安住淳委員長(立憲民主党)が「熟議の国会」の演出に腐心する姿が目立った。持ち時間内に質疑を終えるよう与野党議員に促し、やじには一喝を加えた。閣僚らにも丁寧な答弁を求め、自ら理事会などの状況を説明することもあった。 「時間ですよ!」 12日の質疑でも安住氏は質疑に立つ議員に時間厳守を促した。安住氏は閣僚だけでなく、省庁幹部にも積極的に答弁させた。平成13年に政府委員制度が廃止され、官僚が政府参考人として答弁する機会が大きく減少していたが、これを転換する試みだ。 安住氏は満足げに「もっと官僚答弁を入れろと指示した。結果として中身が濃い審議だった」と周囲に語った。立民の国対委員長時代、政府と与野党のかみ合わない国会審議にいらだっていた。答弁がかみ合うよう過去の国会運営を参考にしたという。 与党側からも賛辞が贈られた。与党筆頭理事の井上信治氏(自民党)は10日の予算委で、「本当に不偏不党、中立公正に委員長として差配していただいた」と手放しでほめた。 安住氏は「緊張感もあったし、いい試合だったんじゃないの。レフェリーがいいから」とおどけてみせたが、自民重鎮は「今回は丁寧だったが、来年の通常国会では戦い方を変えてくるかもしれない」と警戒している。(千田恒弥)