「ミスが許されない世界。アナウンサーの言葉が持つ影響力」フジ・上垣アナ×カンテレ・秦アナ 親友2人が本音対談
■「ニュース読み」の奥深さ 意図せず目立つ言葉 変わるニュアンス
フジ・上垣アナ:令欧奈(秦アナ)は何か課題に感じていることはある? カンテレ・秦アナ:課題は『読み』だね、主に『ニュース読み』を練習してる。 ずっと悩んでいるのは、自分のリズムで原稿を読む癖があって、意図してないところが目立って強調されてしまうこと。 カンテレ・秦アナ:例えば『私は奈良漬けが食べたいです』を、「私は、『奈良漬け』が食べたいです」って奈良漬けのところを強く読むと、『奈良漬け』が目立ってしまうみたいな話。 フジ・上垣アナ:だけど「私は奈良漬けが『食べたいです』」って、「食べたいです」を強く読むと、この人はお腹が空いているというニュアンスが強くなるもんね。 カンテレ・秦アナ:そう。原稿が長くなると、息継ぎの問題もあって、意図していないところで、特定のワードが目立ってしまって。 目立たせたいところと、落ち着かせたいところを制御して、完璧に自分の思った通りに読むためには、まず体の構造的にいろいろ治さなきゃいけないの。 肺活量、呼吸の仕方とか。そこが今は一番悩んでいる。 フジ・上垣アナ:いやー本当そうだよね。だから、文章の意味を声で100%そのまま再現できるアナウンサーでありたいよね。 カンテレ・秦アナ:まさに伝えなきゃいけないところをコントロールすることが、災害の時はめちゃくちゃ重要。 フジ・上垣アナ:本当にそうだと思う。ノイズ(雑音)にならないっていうことね。 カンテレ・秦アナ:ノイズにならないけど、伝えるべきところがちゃんと視聴者の皆さんに伝わるっていうのが、一番いい。そこができたらいいなぁっていうのが、まず今課題です。
■夏の終わり 上垣アナが「投げたボール」 天気予報に込めた思い
フジ・上垣アナ:そうだね、本当だね。課題もたくさんあるけど、アナウンサーの仕事は、充実感を感じる時もいっぱいあるよね。 カンテレ・秦アナ:ガッキーはアナウンサーの仕事で喜びや充実感を感じることはある? フジ・上垣アナ:そうだねぇ。『めざましどようび』のお天気のつながりなんだけど、夏の終わりに『ちょっとこのコメント言ってみよう』と思ってお話ししたことがあって。 フジ・上垣アナ:まず今年の夏がね、『台風とか猛暑、ゲリラ豪雨でちょっと気が休まる暇がなかったですよね。やっぱりこの夏の終わりの時期、ちょっと憂鬱になりやすい時でもあるので、今日はいつも以上にゆっくりお伝えします』って言ってから、中継を始めたのね。 読むスピードについて、その日は『ゆっくり』を選択したんだけど。 なんでその言葉から始めたかというと、夏の終わりの『ちょっと世の中がそわそわしてる時期』に自分なりの答えを投げてみたかったの。 答えじゃない、問いなのかな、逆なのかな。 わからないけど『何かボールを投げてみたかった』の。 天気予報にできることは、もしかしたら視聴者の皆さんの体調への気遣いなのかもしれないと思ってあえてそういう風に言ってみようと思ったのね。 それはすごくやってみて良かったと思えることだった。
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