大阪モデル「赤信号」引き上げ決定 吉村知事「府民のみなさんとリスクを共有する」
非常事態を示す「赤信号」に
大阪モデル「赤信号」引き上げ決定 吉村知事「府民のみなさんとリスクを共有する」
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大阪府は26日午後、大阪府庁で「第84回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」を開き、府内の感染状況を伝える独自の基準「大阪モデル」を非常事態を示す「赤信号」に引き上げることを決定した。 【動画】大阪府が新型コロナ対策会議 5か月ぶり警戒度「赤信号」点灯へ(2022年12月26日)
26日時点で病床使用率が55.1%
府内では、新型コロナの感染が拡大。先週23日には病床使用率が50%を超え、大阪モデルの「赤信号」の基準を超えている。 同会議で吉村知事は「徐々に感染が拡大を続けるという状況にあります。全国的にもそうですけど、大阪においても確実に拡大しつつあるという状況です」と説明。 同会議では、26日時点で病床使用率が55.1%であることが発表された。
吉村知事「客観的な状況を共有しながら、我々も態勢を強化していく」
吉村知事は「府民のみなさんとリスクを共有、現状を共有する。そしてコロナと共存していく社会も当然目指していかなければなりません。リスクの高い方はぜひ気をつけていただきたいと思いますし、客観的な状況を共有しながら、我々も態勢を強化していくということを進めていきたい」と述べた。
「赤信号」は9月13日以来、3か月半ぶり
大阪モデルが「赤信号」に引き上げられるのは、今年の9月13日以来、3か月半ぶりとなる。 しかし、赤信号点灯により、飲食店への休業要請や高齢者の外出自粛などの行動制限はしないとしている。
知事「検査キット、解熱剤の備蓄を」と呼びかけ
吉村知事は、会議終了後に報道陣の囲み会見に応じた。そして、会見冒頭で府民に対し「これから年末年始に入るということになります。クリニックや診療所はお休みになるところもあります。いまのうちに検査キットの備蓄であったり、解熱剤など準備できるものの準備をお願いします」と呼びかけた。 また、府が医師会と協力しながら年末年始の医療態勢の強化に努めていると明かし「みなさん、お一人おひとりの対策をよろしくおねがいします。また、ワクチンがまだの方、ワクチンはいつでも打てる態勢にありますので、ぜひ、そちらの方もよろしくお願いします」と続けて呼びかけていた。
行動制限を求めない、その背景にある知事の思いは?
報道陣からは「行動制限はないと会議の中でも認識を示されていましたが、その背景にある知事の思いは?」という質問があった。 それに対し、吉村知事は「これは、お一人おひとりが気をつける状況になってきたということだと思います。全国的にも病床使用率80%近いところでも行動制限はしていません。今回の大阪府の専門家の意見をお聞きしても行動制限ということに対して賛成という方はいません」と説明。 「大きな社会経済活動や暮らしを考えた時、ワクチン接種であったりお一人おひとりが基本的な対策をとる。そして、ウイルスと共存するという方向性に動いてきていると思います。その中で府においても特段の行動制限を要請するということは致しません」と続けた。