《埼玉栄・高2男子が事故死》「生徒が運転するなんて…」運動部OBが証言する鍵のありか 管理不足が囁かれる学園側が“想定外の事態”と回答「鍵は隠しているつもりだった」
倉庫の窓ガラスが割られて…
事故前から誰でも自由にこの車を動かせる状態だったことが問題のようだ。なぜ、そのような管理体制になっていたのだろうか。学園の福島克夫総務部長に取材すると、去年の4月ごろまではグラウンド内にある、施錠されたサッカー部の倉庫で鍵を保管していたものの、同年3月に倉庫の窓ガラスが割られた事件をきっかけに車内に鍵を移したと説明。 鍵の置きっぱなしと、ドアの無施錠が常態化していた理由については「サッカー部の練習は5~6グループに分けて行われ、それぞれの練習が終わった際に監督やコーチがグラウンドを整備することになっていた。監督者の間での鍵の受け渡しが困難なため、そういった管理方法になった」と話した。OBの男性が驚いた様子でこう続ける。 「当時は、鍵のありかをそもそも生徒は知らないんですよ。先生が隠しているというか、厳重に管理していましたからね。高校生は、車の免許をもうすぐ取れることもあり興味がある年頃でしょう。そんな彼らが自由に運転できる環境にしていた学校の管理にも大きな問題がある気がします」 学校は鍵の管理についてどう受け止めているのか。前出の福島氏が話す。 「甘いと言われればそれまでですが……サッカー部の顧問らはまさか生徒が鍵を探し出して運転するとは思っていなかったと。普段は車内のグローブボックスとダッシュボードに鍵を置いていましたが外部からはわからないようになっていました。 ダッシュボードというと一般的には剥き出しの状態ですが、その車のダッシュボードには小物入れがあってその中に入れていたので、監督者も『隠している』つもりだったそうです。当該の生徒についてはまだ話を聞ける状況にないので、どういう経緯があったかを検証して対策を検討したいと思います」 警察は学校側の管理体制に過失があった可能性もあるとみて、捜査を進めている。
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