【図解】「水の事故」を防ぐための注意点
夏は海や川などを訪れる機会が増える季節です。一方、政府は水難事故について「いったん事故が起きると命にかかわる重大事故になる可能性が非常に高いのが特徴」(政府広報オンライン)としています。水の事故を未然に防ぐためにはどのような点に気を付ける必要があるのでしょうか。 【図解】溺れたときの対処法(画像制作:Yahoo! JAPAN)
警察庁によると、2020年の水の事故の発生件数は1353件、うち死者・行方不明者は722人でした。死者・行方不明者について発生場所別に見ると、「海」が362人(50.1%)、「河川」が254人(35.2%)で、この2カ所だけで8割以上を占めます。 こうした水の事故を未然に防ぐため、政府は以下のような点に注意するよう呼び掛けています。
(1)危険な場所に近づかない
海や河川で注意した方がいいのは、▼水温の変化や水流の激しい場所▼深みのある場所▼藻(も)が生い茂っている場所――などです。こうした場所は「危険」「遊泳禁止」などの案内がされていることが多く、標識を確認する必要があります。 魚取りや釣りでは、転落などの恐れがある場所にも注意が必要です。レジャーの際は、このような危険性の高い場所を事前に確認し、近づかないようにしましょう。
(2)天候や体調で状況判断
悪天候が予想されるときや、天候の急な変化に注意しましょう。 川辺で、▼上流の空に黒い雲が見えた▼雷が聞こえた▼雨が降り始めた▼落ち葉や流木、ゴミが流れてきた――などの変化が見られたときは河川の増水の恐れが高く、すぐに避難が必要です。また、体調が優れないときや飲酒したときなどは、事故につながる危険性が高くなるため、海や川に入らないようにしてください。
(3)ライフジャケットを活用
釣りやボート遊びなどをする際は、必ずライフジャケットを着用してください。ライフジャケットは体のサイズに合ったものを選び、正しく着用しましょう。 また、事故が起こったときの連絡手段として、携帯電話を防水パックに入れて携行することも大切です。
(4)子どもから目を離さない
幼児はもちろんですが、泳げない児童の水遊びには必ず大人が付き添い、目を離さないようにしましょう。 海の水深が浅い場所でも、わずかの間に子どもが転倒して溺れたり、波にさらわれたりすることがあります。 ※この記事と図解は警察庁「令和2年における水難の概況」、政府広報オンライン「水の事故、山の事故を防いで 海、川、山を安全に楽しむために」を基にYahoo!ニュースが作成したものです。