東京オリンピック・パラリンピック開催期間の平均気温は「高い」 気象庁が3か月予報発表
気象庁は25日、東京オリンピック(7月23日~8月8日)・パラリンピック(8月24日~9月5日)が開催される予定の7~9月の3か月予報を発表した。気温は暖かい空気に覆われやすいため、北・東日本と沖縄・奄美で「高い」、西日本では「平年並みか高い」とした。 気象庁の竹川元章・異常気象情報センター所長は、「一年で最も暑い時期で、平年でも厳しい暑さとなる。さらに、今年の8月の気温は、ほぼ全国的に高くなる確率が高い。また、9月も残暑厳しい状況が予想されている。熱中症に注意が必要」と話している。 気象庁によると、地球温暖化の影響などで、地球全体の気温が高い。さらに、向こう3か月間は上空の偏西風が期間の後半を中心に平年より北寄りの位置を流れる見込みで、これにより、太平洋高気圧の北への張り出しが平年より強くなるため、全国的に暖かい空気に覆われやすくなる見込みだという。 また、気象庁はこの日、環境省と合同で熱中症予防対策に関する共同記者会見を行った。 両省庁は今年から、気温・湿度・輻射熱の3つを取り入れた「暑さ指数」(気温とは異なる)が33以上となると予測した場合に、熱中症の危険性が極めて高いとして「熱中症警戒アラート」を発表することにしている。 昨年、このアラートを関東甲信の1都8県で試行的に運用。梅雨明けからそれほど間がない時期にアラートの発表が数日続き、この期間に熱中症による死者が多かった。 環境省の太田志津子・環境安全課長は、アラート発表時の予防行動として▽外出はできるだけ控え、暑さを避ける▽高齢者など熱中症のリスクが高い人に声かけを行う▽喉が乾く前にこまめに水分補給(1日当たり1.2リットルが目安)を行う、屋外で人と十分な距離(2メートル以上)を確保できる場合は適宜マスクを外すなど、普段以上に熱中症予防行動を実践する▽外での運動は原則中止または延期する--などを挙げ、「今年も暑い予報が出ているので、梅雨明け直後には危ない状況となることが考えられる。熱中症対策の徹底をお願いしたい」と呼びかけた。