《ブラジル》寄稿=地球の反対側から危惧する祖国のあり方=都知事選演説から感じた不安=サンパウロ州サンロッケ市在住 高橋暎子
米国からの完全独立を強調するT候補
T候補者、このかたは元航空自衛隊の幕僚長だった方です。5万人もの自衛隊員をまとめて来られたかたです。1200万人の都民をまとめて行く力もあると見受けます。 先ず氏の公約のひとつ、それは災害に強い東京を作るということ、天災の多い日本では大事な事のひとつです。第二にはかつての敗戦によってひけめを持ち、何事にも消極的になっている同胞に、日本人としての誇りと自信を持たせるための教育の改革です。豊かな人間性を育むために道徳教育にも力を入れる、そのためには戦前に使われていた教育勅語、修身を教科書にとりあげることを勧めてゆきたいと望んでおられます。 教育勅語、修身と言えば戦前の日本を連想、右翼思想に繋がると思われがちですが、子弟の道徳教育を説いた優れた教科書だと強調しておられます。 戦後のGHQからの体制をいつまでも引きずることなく、一国として完全に独立することの重要性を挙げています。同盟国と言う名目で、いつまでもアメリカの機嫌をとっているようではなりません。 カタカナ文字ばかり多い今の日本です。本来の純粋な日本はどこにいったのでしょう。こんな話も聞きました。子どもの友達同士で「ちゃん」をつけて呼ぶのはやめて、外国風に呼び捨てにしましょう、と言うものです。日本の温かいしきたりを捨てて、ここまで西洋風にしなければならないとは---。 わたしの日本の子どもの頃からの友人はお互い80歳を過ぎた今でも「えいこちゃん」と呼んでくれ、ほのぼのとした温かい気持ちになるものです。日本だけにある温かい良いしきたりはいつまでも残したいものです。 石原慎太郎氏は「ノウと言える日本でなければならない」と言っていましたが、石原氏の政策を受け継いだT候補者らしい公約です。 さらに都民税の減税、太陽光パネルの縮小、外国人への優遇、日本人への冷遇の見直し、これは三者とも挙げています。T候補者は75歳の高齢者ですが、後に続く青少年のために以上のような公約を掲げて立候補されたのでした。