《ブラジル》寄稿=地球の反対側から危惧する祖国のあり方=都知事選演説から感じた不安=サンパウロ州サンロッケ市在住 高橋暎子
外国人への生活保護止めろとのS候補の主張
S候補の方の演説は凄まじいまでに迫力のあるものでした。過激とも言える言葉で放つ怒りの声の中には国を思い国民を守る必死の思いが伝わってくるものでした。 S候補の演説、それは先ず外国人に対する生活保護の支給を止めることでした。日本の国民が職を失い病気になって働けなくなり、生活保護の申請をしてもなかなか受け付けてもらえない、しかし外国人が申請したら即刻受け付けて貰えるとのこと。さらにこの外国人の中には生活に困窮していない人もいるのだとか。 さらに、外国人の日本での起業に対しては1500万円もの金額が支給されます。日本の中小企業が経営困難に陥っても援助されることはありません。 この外国人優遇、自国の日本人冷遇の矛盾を正さんと立ち上がり20年闘い続けて来ているS氏です。 学生の街である東京の高田の馬場にはいくつかの学生ローンの店と言うのがあります。日本の苦学生はそこで借金をして月謝を払い、生活費を払い大学を卒業します。その際、奨学金返済という借金を背負って社会に出て行くことになります。借金は毎月何万円かずつ10年20年かけて、しがない給料の中から返していかなければなりません。苦しい社会生活の出発ということになります。 ところが外国からの国費留学生はどうでしょう。留学費無料、滞在費無料、生活費無料、月謝無料すべて無料です。国民の税金で外国人を優遇し日本人を冷遇する、こんな矛盾はありません。S氏の外国人より日本人を優遇するべきという訴えはもっともです。 S候補者は、透析治療を受けている第一級の身体障害者です。身体障害者とは思えないほどの力強い訴えには日本の国を、国民を守り抜くという必死の思いが全身に溢れていました。透析治療を受けられるまでに体調をこわしても、まだ国のため、国民のために外国人に対する不当な生活保護、起業援助の中止を叫ばれる姿には視聴者の共感を得ずにはいません。