再結成ライブは昔にタイムスリップしたみたいだった――成田昭次が仲間たちと実現させた「男闘呼組」復活
今年7月、音楽番組で期間限定の復活を発表した男闘呼組(リードギター・成田昭次、ベース・高橋和也、サイドギター・岡本健一、キーボード・前田耕陽)。1993年に活動休止して以来、実に29年ぶりの再集結。ジャニーズ事務所が再結成を認めたことでも大きな話題を呼んだ。メンバーの成田に、復活に至るまでの経緯、活動休止の真相、そして“これから”について聞いた。(取材・文:上田恵子/撮影:吉場正和/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
「男闘呼組の再結成ってどう思う?」
始まりは、2019年に届いた岡本健一からのメールだった。 「その年の春に、男闘呼組が1988年に出演した映画『ロックよ、静かに流れよ』の公開30周年特別上映があり、トークイベントに出た健一が連絡してきてくれたんです。その際に『男闘呼組の再結成ってどう思う?』と聞かれたのが最初。まず再結成という言葉が出たことにビックリしました。僕は地元・名古屋に住んで10年がたっていて、他のメンバーともほとんど連絡を取っていなかった。芸能界どころか音楽からも離れていたため現実味がなく、健一の提案には『ちょっと難しいかな』と返信した記憶があります」
岡本とメールのやり取りが続くなか、同年7月にジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏が死去。9月に東京ドームで開催された氏のお別れ会で、2人は26年ぶりに再会する。 「すぐに彼が僕を見つけて『昭次―!』って来てくれて。会った瞬間、26年のブランクなんかなかったみたいに、『何してた?』って普通に話してました」 その年の11月、今度は前田耕陽が舞台の仕事で名古屋を訪れる。 「連絡をもらい、26年ぶりに会って食事をしました。すると翌月には、健一が仕事で名古屋に来た。『先月、耕陽とカラオケに行って、男闘呼組の曲を歌ったんだよ』と言ったら『俺も行きたい!』と。それで健一とも男闘呼組の曲でものすごく盛り上がって」 成田の歌を聴き、「全然まだいけるじゃん。声も変わってねえじゃん。男闘呼組やろうよ!」と喜んでいたという岡本。 「そこから一気に事が進み、健一、耕陽、(高橋)和也、僕のグループLINEができ、2020年の3月にスタジオに入ることが決まりました」