大阪府内全勝も野党で「独り負け」の維新、来年は「大阪都構想」の行方に注目
前回選も全敗の自民は、党本部主導で候補者を選ぶなどてこ入れを図ったが、今回も浮上の糸口を見つけられなかった。府連会長だった谷川とむ氏も落選し、府連所属国会議員はわずか3人に。そのため、府連所属ではなかったが、知名度などに期待して全国比例の青山繁晴参院議員を新会長に選び、党勢回復を目指す。 「常勝関西」を誇る公明は、牙城だった府内の4選挙区を落とし、大きな痛手を負った。府本部代表の石川博崇参院議員は「(政治資金の不記載問題で)自民非公認となった候補者を公明が推薦し、理解を得られなかった」と敗因を分析し、今後は若手地方議員らで新たに設ける「大阪未来創造プロジェクトチーム」で若者向けの政策に力を入れるとした。自民との連携については「自民の新体制を見ながら改めて相談する」と述べるにとどめた。
■来夏参院選が勝負
全国的に大きく伸びた立憲民主党や国民民主党も、府内では「維新VS自公」の構図に埋没した。地方議員を増やすなど、地元組織の強化が急務となる。共産党などは、維新が誘致に深く関わった万博への批判を強め、その成否は今後の政治状況にも影響しそうだ。 勝負の舞台は、来年夏の参院選(定数4)へと移る。衆院選との「ダブル選挙」もうわさされる中、有権者の判断に注目が集まる。