<矢野奨吾×内田雄馬>「映画 ギヴン 海へ」インタビュー(1) 「好き」を大切に 真冬、立夏と歩んだ6年間
キヅナツキさんの人気BLマンガが原作のアニメ「ギヴン」の劇場版2部作の後編「映画 ギヴン 海へ」が9月20日に公開された。アニメ「ギヴン」シリーズは、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で2019年7~9月に放送されたテレビアニメから始まった。ロックバンド「ギヴン」のメンバーを中心とする青春模様を描いており、「映画 ギヴン 海へ」で完結を迎えた。主人公・佐藤真冬役の矢野奨吾さん、真冬の恋人である上ノ山立夏役の内田雄馬さんに収録の様子や、完結への思いを聞いた。 【写真特集】アニメ「ギヴン」完結編 真冬と立夏の行方 感動のライブシーンも!
◇真冬、立夏と共に歩み、成長してきた6年間
--「映画 ギヴン 海へ」では、「ギヴン」にメジャーデビューへの誘いがかかる中、答えを出せずにいる真冬と、そんな真冬に立夏が「自分のやり方=音楽」で向き合うことを決意し、真冬の元恋人の吉田由紀が遺した“ある曲”を完成させようとする姿が描かれます。シリーズの集大成とも言える同作の収録にどんな思いで臨みましたか。
矢野さん 「もう終わってしまうのか」というもの悲しさはあったのですが、これまでと同じ形で臨ませていただきました。
内田さん 「海へ」の収録は、前編「映画 ギヴン 柊mix」と間が空いていなかったということもあり、この1年間であまり離れずに収録できたことはすごくうれしかったなと思います。テレビシリーズの時から収録現場の雰囲気はすごく良くて、みんなでしっかりとコミュニケーションを取って作っていくような作品だったので、それが終わりを迎えることには、やはり寂しさはすごくありました。とはいえ、ここまでみんなでしっかり積み上げてきた分、あまり気負わず、特別構えたりせず、これまで通り自然体な感じで現場に向かえたのは、すごく良かったかなと思っています。
--テレビアニメがスタートした2019年から真冬と立夏をそれぞれ演じてきて、ご自身にとってキャラクターはどんな存在に?
矢野さん 「ギヴン」は、僕が初めて主演をやらせていただいた作品でもあるので、真冬と一緒に成長していけたという感覚です。「海へ」で、真冬は音楽に向き合って、「音楽が大切だ」という気持ちが芽生えて、音楽にどんどん前のめりになっていく。それも成長だと思いますし、由紀とも、立夏ともちゃんと向き合って、立夏のことが心から好きだと言えるようになったことも成長だと思います。この「好き」が大きくなればなるほど、嫌いになってしまう瞬間や、どちらかを捨てなきゃいけない瞬間があって。僕も役者をやっていて、好きだからこそ、お芝居を嫌いになってしまうような瞬間もあったので、真冬の感じていることに共感できる。そうした面が、どんどんどんどん大きくなっていったように思います。