奄美群島 日本復帰から71年 奄美市で集会「先人の功績語り継ぐ」 鹿児島
鹿児島テレビ
戦後、アメリカ軍の統治下にあった奄美群島が、日本に復帰して25日で71年です。 これに合わせて鹿児島県奄美市で集会が開かれ、参加者は復帰に尽力した先人たちの功績を語り継いでいくことを誓いました。 日本復帰の記念碑がある、奄美市のおがみ山では、市民グループ6団体による「市民のつどい」が開かれ、約40人が参加しました。 奄美群島は戦後、1946年から約8年間、アメリカ軍の統治下に置かれ、本土との交通や交易が制限されていました。 住民たちは署名活動や集団断食など血のにじむような復帰運動を展開し、1953年12月25日に日本復帰を果たしました。 25日、集会に参加した人たちは、復帰運動のリーダーだった泉芳朗の胸像に花を手向け、「日本復帰の歌」を歌うなどして、復帰を成し遂げた先人たちの苦労に思いをはせていました。 また参加者の中には、中学3年の時に日本復帰を果たした祖父が話してくれた復帰運動のエピソードを伝えていきたいと話す男性の姿も。 祖父が復帰運動に関わる・宮原海さん(28) 「『(日本復帰の)放送を1人で聞いて、夜中に大きな声で万歳をした』というエピソードがすごく印象に残っている。こういう歌はYouTubeとかでもなかなか聞いたりできないし、楽譜も出てこないので、気がついたら忘れてしまうかもしれないと思って、そういう歌を歌い継ぐことができたら」 25日はこのほか奄美市などが主催する「日本復帰記念の日のつどい」も行われ、市内の小中学生ら約230人が参加。 奄美市の学芸員が、当時の子どもたちも日本復帰を願う作文を書いたりして、復帰運動に参加していたことを紹介していました。 名瀬中学校2年・津畑杏朱さん 「先人たちの努力があって、今、自分たちが生きていられるので感謝しかない。きょう聞いたことを友達や身近なところで話し合っていきたい」
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