14歳、史上最年少得点記録を樹立した現役中学生・浅野蓮の夢は「欧州最高峰」 高校はサッカーに専念…フットサルで最後に放つ輝き
【Fリーグ】デウソン神戸 5-2 マルバ水戸FC(11月17日/ことぶきアリーナ千曲) 【画像】浅野蓮・Fリーグ初得点後の“笑顔” 「将来の目標は、サッカーのプレミアリーグでプレーすること」。 Fリーグに突然現れ、ことごとく歴史を塗り替えた中学生は、なんのためらいもなくそう答えた。 浅野蓮。中学3年生。6月2日に行われた今シーズンの開幕戦に出場し、Fリーグ最年少出場を記録すると、15歳の誕生日1週間前である11月17日、14歳11カ月25日でFリーグ最年少得点記録を更新した。 フットサル界に名を残しながら、今シーズン限りでサッカー1本へとシフトする浅野は、これからのフットボール人生で一体なにを見せてくれるのだろうか。
うますぎる「中学生」のゴール
ピッチ上に中学生がいるとは思えなかった。 試合前、マルバ水戸FCのベンチを見て「21番がリーグ最年少の選手か」と確認したはずだった。この年代の選手にしてはガッシリしているとは思ったが、大人と比べるとやはり体格差はある。スタートのメンバーとしてベンチからコートへ向かったその瞬間までは、彼の年齢を正しく認識していた。 しかし、試合が始まると、“中学生”の存在が見当たらなくなった。 ドリブルで相手をはがしながら攻撃の組み立てに参加し、攻め込まれた時にはシュートをブロック。サイドでボールを受け、卓越したテクニックで相手を翻弄する様は、“最年少選手”ではなく、むしろ“うまい選手”として目を引いた。 試合開始から7分、そのうまい選手が魅せた。 前線からのプレスをかけ、相手陣地でパスカット。味方からリターンパスを受けると、ファーストタッチで左斜め前にボールを運びこんだ。一歩目で相手を引き剥がし、体を捻らせながら左足を振り抜くと、ペナルティエリアの外から放った弾丸シュートはゴール右に突き刺さった。 試合後、ゴールシーンを振り返り「うれしすぎて、なにをしていいかわかんなかったです」と答えた浅野は、高くジャンプをしながらガッツポーズをして喜んでいた。 ベンチに戻って、チームメイトにもみくちゃにされる浅野の無邪気な顔を見て、ようやくこのゴールを決めたのが、リーグ最年少選手だったことを思い出す。 中学生が見せた、堂々としたプレーと見事な得点。ただうまい選手を追っていたら、気がついたら歴史的瞬間を迎えていた。
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