1.2万人超のCEOらが来場 頼総統も駆け付け アジア最大級のICT展、台湾で開幕
アジア最大級のICT見本市「COMPUTEX(コンピュテックス)TAIPEI」が4日、台北市の台北南港展覧館で開幕した。コロナ収束後初の開催となった昨年の1.5倍に上る1500社が出展。今年は、急拡大する生成AI(人工知能)に焦点を当て、業界の世界トップ企業が最先端製品やサービスを披露している。会場には就任まもない頼清徳総統も駆けつけるなど、初日から多くの人出でにぎわいを見せた。会期は7日まで。 【関連写真】手を振りながら会場を見学する頼総統。起動ボタンを押して開幕した 今年は、日本をはじめ欧米や東南アジア各国など36の国・地域から集まった世界的ICT企業が4500のブースを構え、最新技術を競演している。 開幕日の4日にはオープニングセレモニーが開かれ、主催者である中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)の黄志芳董事長(会長)は「今年は、世界中から1万2000人以上のCEOや専門家、1000人超のジャーナリストを迎えた。コンピュテックスは単なる見本市ではなく、テクノロジーの未来が築かれていく場だ」と力を込めた。 コンピュテックスは、パソコンが一般家庭に浸透し始めた1981年に初めて開催され、AI時代の幕開けの転換期を迎えた。今回掲げたコンセプトの「Connecting AI」にはAIと人がつながり、未来を共創していくとの思いを込めた。 もう1つの主催者である台北市電脳商業同業公会(TCA)の彭双浪理事長は「台湾が先進の半導体の製造技術などハイテク技術を持てるようになったのは、情報通信電機産業の40年の積み重ねがあってこそ。これからの時代は、AIを制する者が天下を制する」と述べ、AIの計算能力、電力効率化、人材育成に注力していくとした。 セレモニーには、5月20日に就任したばかりの頼総統も出席し、「今回の展示には、世界中のオールスターが集まった。これからも毎日のようにトップスターが講演する」と、国を挙げてコンピュテックスを後押しする姿勢を強調した。 エヌビディアやAMD、クアルコムといった世界大手のトップが出演するとあって、開幕前から会場周辺は例年以上の盛り上がりを見せた。開幕前の基調講演は入場制限が設けられるほどの盛況ぶり。メディアでもコンピュテックスが連日取り上げられていた。
電波新聞社 報道本部