何かと「大谷翔平のような」とたとえるのは三流の行為…そのとき一流が例に挙げる"鉄板事例"の共通項
■「アジェンダ」は議事録でも予定でもない ---------- 上手に説明できる人はことわざを使う、 できない人はカタカナを使う。 ---------- 「今日のミーティングのアジェンダをまとめてくれた?」 「いえ、まだです。少々お待ちください。」 部下は、質問をすることなく、その日の朝に行われたミーティングの議事録を、皆に誤解が出ないよう丁寧にまとめて上司に提出しました。 ところが、「これはアジェンダじゃない」と上司から一喝。 部下はなぜ上司に叱られたのかがわからず、ただ呆然とするだけです。 あなたの職場でこういった伝達ミスが起こることはありませんか? アジェンダは本来、「議題」という意味で、「議事録」のことでも「予定」「スケジュール」のことでもありません。 つまり、上司はそもそもすでに終わった朝のミーティングのことを言いたいわけではなく、これから後に予定されているミーティングが円滑に進むために、そのミーティングの「議題」をいくつかまとめておいてくれと言いたかったのです。 こういったカタカナ言葉は、学校教育で教えてもらえるものではありません。多くの人は、辞書で調べたわけでもなく、なんとなく「こういう意味だろう」と捉えていることかと思います。 ■簡単なカタカナ言葉で大誤解を生む可能性も 説明が下手な人は、カタカナ語は厳密な意味を伝えにくい面があると知らず、相手がそのカタカナ語を誤解していることに気付きません。 その結果、「伝わらなかった」という余計なストレスを抱えることになるのです。 ・「クレーム」という言葉は、本来「不満や苦情を申し立てること」という意味だが、顧客からの要望や問い合わせのことを「クレーム」と表現している人もいる ・「コンセンサス」という言葉は、関係者間で意見が一致すること、合意のことを言うが、多数決や多数派の意見を「コンセンサス」と認識している人もいる ・「リスク」という言葉は、本来の「危険性」「不確実性」ではなく、「問題」や「課題」という意味で捉えている人もいる 「クレーム」など、簡単なカタカナ言葉だから相手もわかるだろうと思っていても、実際は誤解している可能性がゼロではありません。