発掘!山口の個性派レーサー&ルーキーズ<山口支部特集④>
"鬼強"のイン巧者たち
「個性ある選手が少ない」と支部長の江本真治は話していたが、決してそんなことはない。探してみると個性的な選手がたくさんいる。 山口支部というと、伝統的にイン戦が強い選手が多い。吉村正明は10年以上、この信頼度をキープしている。その弟子である佐々木完太もルーキー時代からインは鉄板クラス。さらに竹田辰也も含めて80%オーバー。この3選手は集計期間によっては90%を超えることもある。 特注は6位の廣中良一。勝率4.36に対して、イン1着率76.9%はあまりにもいびつな数字。これぞ個性派にふさわしいイン特化型のレーサーだ。
スタート力生かして初V
山口のスタート王は渡邉翼! 平均スタートは0.13で4人が並ぶが、そのなかでも平均スタート順位が最も早く、質のいいスタートが決められている。7月に芦屋でデビュー初優勝を決めたが、その時も3コースから出し抜けたスタートを決めてまくり切った。この武器を生かしてA1級初昇格を狙いたいところだ。
伸びで注目
常に爆伸びさせるほどの個性派はいないが、それに近い伸び寄りの調整を施す選手は何人かいる。その指針となるのが展示タイムの平均順位。1位になったのは新人の小林京平。チルトを0度や0.5度にすることが多く、伸びによる一撃を狙っている。8月に徳山で初1着の水神祭を達成すると、10月には下関で通算2勝目。穴党は今後要注目だ。
頑張れ山口ルーキーズ
江本支部長からゲキを飛ばされた若手選手。彼らが未来の支部を背負うのだから厳しい言葉を糧に成長してもらいたいところ。 毎年若手の有望選手を強化・育成する目的で選出される「スター候補選手」。過去5年分のリストを見ると、トップルーキーを経験した佐々木完太をはじめ、井本昌也、高岡竜也などA級経験者も多く、ここに選ばれる選手たちの素材は一級品といえる。 注目一番手は今号の「今狙える選手に訊く」にも登場した下関フレッシュルーキーの島川海輝。A2級に昇格後、B1級に落ちたが、そこからジャンプアップしてA1級を決めた。まくり、まくり差し、差しとなんでもできる器用さが最大の持ち味で、この勢いに乗って山口を代表する看板レーサーに成長してほしいもの。